宵の南東の空に、マイナス3等級の木星が明るく輝いている。3日に衝となる木星は観察の絶好期。深夜まで待たなくても比較的見やすい高さに上るのは嬉しいポイントだ。ガリレオ衛星の動きを追ったり、縞模様や大赤斑を撮影したりして楽しもう。近くには14日に衝となる天王星もある。位置を確かめて、双眼鏡で探してみよう。天体望遠鏡で独特の青緑色の円盤像を眺めるのも面白い。土星は南西の空に移り、沈む時間が早くなってきたが、引き続きよく見える。
「夜半の明星」の木星に引っ張られるようにして、東の空には冬の星座たちが次々と姿を表す。オリオン座や冬の大三角が昇った後、春の星座のしし座が全身を見せる午前3時ごろになると、「明けの明星」の金星が真打ち登場とばかりに地平線上に現れる。木星と金星、2つの輝星の間に広がる冬から春の星座を、秋の夜長に先取りしてみてはいかがだろうか。
もちろん、ペガスス座やアンドロメダ座、カシオペヤ座など秋の星座たちも愛でてほしい。見どころや神話はムック『スマホで楽しむ星座入門』でチェック!
全天星図
東京で15日の20時ごろ、南に向かって見上げたときの星空です。月初は21時ごろ、月末は19時ごろに同じような星空になります。
大阪では約20分後、福岡では約40分後に同様の星空になります。
主な天文現象
3日 | (金) | 木星がおひつじ座で衝 |
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10日 | (金) | 細い月と金星が接近 |
13日 | (月) | おうし座北流星群が極大 |
14日 | (火) | 天王星がおひつじ座で衝 |
18日 | (土) | しし座流星群が極大 |
20日 | (月) | 月と土星が接近 |
25日 | (土) | 月と木星が大接近 |
30日 | ごろ | 金星とスピカが接近 |
カレンダー(月齢と天文現象) |
月、惑星
月
水星
- 上旬:見えない
- 中旬:見えない
- 下旬:夕方 -0.4等
金星(▶ 特集ページ)
- 上旬:未明~明け方 -4.3等
- 中旬:未明~明け方 -4.3等
- 下旬:未明~明け方 -4.2等
火星
- 上旬:見えない
- 中旬:見えない
- 下旬:見えない
- 18日:合
木星(▶ 特集ページ)
- 上旬:夕方~明け方 -2.9等
- 中旬:夕方~未明 -2.9等
- 下旬:夕方~未明 -2.8等
土星(▶ 特集ページ)
- 上旬:夕方~深夜 0.7等
- 中旬:夕方~深夜 0.8等
- 下旬:夕方~深夜 0.8等
- 5日:留
- 20日夕方~深夜:月と接近
- 28日:東矩(みずがめ座)
天王星
- 上旬:宵~明け方 5.6等
- 中旬:夕方~明け方 5.6等
- 下旬:夕方~未明 5.6等
- 14日:衝(おひつじ座)
海王星
- 上旬:夕方~未明 7.8等
- 中旬:夕方~未明 7.8等
- 下旬:夕方~深夜 7.9等
主な彗星(~10等前半)、小惑星(~8等前半)
レモン彗星(C/2023 H2)
- 上旬:夕方~宵/未明~明け方 7等
- 中旬:夕方~宵 7等
- 下旬:夕方~宵 10等
- 1日ごろ:おおぐま座の銀河M101回転花火銀河と接近
- 7日ごろ:ヘルクレス座の球状星団M13と接近
- 11日:地球と最接近
ポン・ブルックス彗星(12P)
- 中旬:夕方~宵 10等
- 下旬:夕方~宵 10等
紫金山彗星(62P)
- 中旬:深夜~明け方 10等
- 下旬:深夜~明け方 10等
- 15日ごろ:かに座の散開星団M44プレセペ星団と大接近
ハートレー彗星(103P)
- 上旬:未明~明け方 10等
小惑星ベスタ(4)
- 上旬:宵~明け方 8等
- 中旬:宵~明け方 7等
- 下旬:宵~明け方 7等
- 1日ごろ:ふたご座γ星アルヘナ(1.9等)と接近
小惑星メルポメネ(18)
- 上旬:宵~未明 8等
- 中旬:宵~未明 8等
- 下旬:宵~未明 8等