太陽や星雲の撮影に適した冷却CMOSカメラ「Apollo-M MAX PRO」発売

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Player One Astronomyの新しい冷却CMOSカメラ、太陽や星雲などの撮影に適した「Apollo-M MAX PRO」がサイトロンジャパンから3月19日に発売。

【2024年3月16日 星ナビ編集部

中国蘇州に拠点を置く天体観測機器メーカーPlayer One Astronomyの冷却CMOSカメラ「Apollo-M MAX PRO」が、サイトロンジャパンから3月19日に発売。グローバルシャッターを採用し、太陽や月の撮影に適した冷却CMOSカメラだ。冷却仕様なので星雲の撮影にも適している。取り扱いは、天体望遠鏡専門店とサイトロンジャパン直営店のみ。

Apollo-M MAX PRO
Apollo-M MAX PRO(提供:株式会社サイトロンジャパン、以下同)

■ 発売概要
  • ブランド名:Player One
  • 希望小売価格:オープン価格
  • 商品名:Apollo-M MAX PRO
  • 予想市場価格:税込170,000円前後(※サイトロンジャパンによる予想価格であり、実売価格とは異なる)
  • 発売日:3月19日(火)

Apollo-M MAX PRO

■製品特長

グローバルシャッターのIMX432を搭載
  • SONY製1.1型 IMX432は、第3世代Pregiusテクノロジーを採用した約177万画素のモノクロCMOSセンサー。
  • グローバルシャッター方式のため、高速フレームレート時に撮影対象が歪まず、太陽や月面の撮影に適している。また、冷却機能を搭載することで星雲の長時間露光でも高いクオリティで撮影が可能。
  • 1.1型の大型フォーマットに1辺が9μm四方のピクセルピッチを採用。飽和電荷容量は100ke-と非常に大きく、広いダイナミックレンジを持っている。
  • 従来のグローバルシャッターCMOSセンサーと比較すると、IMX432センサーではバンディングノイズ(縞状のノイズ)が大幅に軽減され、得られる画質が大幅に向上。
  • ゲインが145以上になると自動的にHCG(ハイコンバージョンゲイン)モードに切り替わり、最小2.6e-まで読み出しノイズを抑える。
  • 12bitの高画質のまま、最大126fpsの高速記録を行うことができる。

Apollo-M MAX PRO

カーボン樹脂製ボディ採用
  • 軽量で高い剛性を誇るカーボン樹脂を本体ボディに採用しており、本体質量はわずか約420g。
  • ヒートシンク側が軽量になることで重心が鏡筒に寄り、よりバランスよく撮影システムを組み上げることが可能。
デュアル TEC 冷却システム
  • 長時間にわたる太陽撮影の際に、センサーの温度を一定に保ち、熱による画質の変化や悪化を最小限にとどめる。また、冷却温度を下げると長時間露光時のノイズが抑えられるため、星雲や銀河の撮影にも使用できる。
  • 2つの冷却素子(TEC)と、気密性・断熱性に優れたチャンバーで、センサーを効率的に冷却し、最大で外気温−35℃~−40℃の極めて高い冷却効果を得ることができる。
  • ヒートシンクの排熱ファンは、ASCOMドライバー上から回転速度0~100%の間で微調整可能。回転速度を落とすことで消費電力と作動音を低減することができる。
出力調整可能な結露防止ヒーターを装備
  • 冷却時に、センサーやカバーガラスの結露を防ぐため、PC上から出力調整が可能なヒーターを標準装備。

結露防止ヒーター

DPS(デッドピクセルサプレッション)機能
  • ホットピクセルや、クールピクセルといった撮影に不要なデッドピクセルを自動的に取り除くことで、ダーク減算を行わなくてもクオリティの高い画像を得ることができる。

DPS
DPS(デッドピクセルサプレッション)の効果 左DPSなし/右DPSあり クリックで拡大)

先進的なUSB Type-Cを採用
  • カメラとパソコンの接続には、USB-AやUSB-Bより先進的な規格であるUSB3.0 Type-Cを使用。USB Type-C にはコネクターの裏表の区別がなく、迅速で確実な接続が可能。オートガイダーなどのアクセサリー用のポートも用意され、こちらもUSB2.0 Type-Cを使用。

USB

DDR3 512MBキャッシュメモリ搭載
  • 本体内部に512MBのDDR3キャッシュメモリを搭載。フレームのドロップを回避し、読み出しを安定させることで読み出しノイズを減らす効果がある。
状況に応じて付け替え可能なチルトプレートが付属
  • カメラの傾きを調整するチルトプレートを2種類付属。
  • 前面(対物側)から 3 対のネジで調整できるフロント 3P プレートが標準で装着されており、外径が小さく軽量。
  • 付属アクセサリーのリア4Pプレートはカメラ背面(接眼側)から4対のネジで調整する。フィルタードロワーやフィルターホイールを取り付けたままカメラの傾きを調整できるので、星像の状態やニュートンリングの発生を確認しながら精密な調整が行える。
  • いずれのプレートも精密に調整が可能なため、正確性が求められる観測にも適している。

プレート

過電流・過電圧保護システム
  • DC12V電源ポートや USB から供給される電源に異常が生じた場合に回路の破損を防ぐ保護システムを内蔵。
■主な仕様
  • 商品名:Apollo-M MAX PRO
  • センサー:SONY IMX432(モノクロ)
  • フォーマット:1.1型(14.5mm×9.9mm)
  • 解像度:1608×1104(約 177 万画素)
  • ピクセルピッチ:9μm×9μm
  • シャッター:グローバルシャッター
  • シャッター速度:32μs~2000s
  • QE:最大約 79%
  • 飽和電荷容量:100ke-
  • A/Dコンバータ:12bit
  • 読み出しノイズ:22.9~2.6e-
  • HCGモード:対応(145~)
  • FPS:126FPS(12bit)
  • 冷却機構:2段 TEC 冷却
  • 冷却温度:外気温−35℃~−40℃
  • 電源:DC12V3A
  • 電源ポート:外径φ5.5mm内径φ2.1mmセンタープラス
  • 動作外気温:−10℃~60℃
  • 動作湿度:0%~80%
  • 保護ガラス:AR Plus マルチコート(クリア)
  • φ32mm 厚さ2mm
  • フランジバック:17.5mm
  • データポート:USB3.0(Type-C)
  • デバイスポート:USB2.0(Type-C)
  • 内部キャッシュ:512MB DDR3
  • 接続規格:31.7mm 差し込み / M42 P0.75mm
  • 質量:約 420g
  • 筐体直径:78mm
  • 対応 OS:Windows7,8,10,11
  • 付属品:1.25″ノーズピース、キャップ(1.25“、M42)、USB3.0 Type-C to A ケーブル(2m)、USB2.0 Type-C to C ケーブル(0.5m)、USB2.0 Type-C to B ケーブル(0.5m)、4点チルトプレート、M42-M42 20mm 延長筒、M42-M48 17.5mm 延長筒、M42-M48 0mm ステップアップリング、エアーブロワー、六角レンチ、ドライバー、M2.5 ネジ×15、セミハードケース、ケーブルバンド

システムゲイン、読み出しノイズ、最大飽和容量、ダイナミックレンジ
(画像クリックで拡大表示)

暗電流

仕様

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