水彩画を思わせる土星の北極域

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探査機「カッシーニ」がとらえた土星の北極域の画像が公開された。水彩画を思わせるような美しい模様が見られる。

【2016年11月16日 NASA

画像は、今年9月にNASAの探査機「カッシーニ」が土星から約140万km離れたところから近赤外線の波長で撮影した土星の北極域だ(左右の端に環の一部が見える)。

土星の北極領域
カッシーニがとらえた土星の北極領域(提供:NASA/JPL-Caltech/Space Science Institute)

1ピクセルあたり86kmという高解像度でとらえられた画像には美しい縞模様が見える。この模様は速度の異なる大気の流れや高度の違う雲などで作られており、それらが出会ったり追い越したりする場所では大小の渦巻きが形成される。

もう一つ目を引くのは、北極を取り囲む有名な六角形模様だ。その中心に見える黒い点は、台風の目のようなものだと考えられている。

1997年に打ち上げられ2004年から土星を探査してきたカッシーニのミッションは、いよいよ来年9月に終了する。近いうちに始まる最終ミッション「グランドフィナーレ」でカッシーニは、土星の極のはるか上空や細いF環のすぐ外側を通過し、さらに土星本体と最も内側の環との間を通るように飛行して、土星の重力場や磁場、環の質量、衛星タイタンやエンケラドスについて調べる予定となっている。

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