星ナビ4月号は「土星の環が消失」と「オーロラの色の謎」
【2025年3月4日 星ナビ編集部】
今回の表紙は廣瀬宗孝さん撮影の「馬頭星雲」(星ナビギャラリー応募作品)。オリオン座の三ツ星の左端にある暗黒星雲です。近くの恒星の光を受けて、背景の星雲は赤く光っています。
消失のシーズン到来 土星の環が消える
2025年は、16年ぶりに土星の環の消失現象が起こる年。今年最も注目したい天文現象の一つです。いったい、土星の環が消えるってどういうこと?この希少な天文現象がなぜ起こるのか、2025年の見え方や観察の方法についても紹介します。
地球がまとう眩いベール オーロラの謎
2024年の春と夏、日本の空に突如現れた「低緯度オーロラ」。「赤い」姿をしていることでも話題になり、広範囲で多くの人に目撃・撮影されました。そもそもなぜオーロラは光り、そのとき地球と太陽では何が起こっているのでしょうか。オーロラの色に着目して解説していきます。記事に合わせて「ステラナビゲータ12」での再現も可能になりました。
連載小説「オリオンと猫 野尻抱影と大佛次郎物語」第2回 三つ星のころ
「パラサイト・イヴ」などの著書を持つ瀬名秀明さんによる天文小説の第2回。主人公は大佛次郎記念館に勤めて半年の新人・西宮千里。横浜の記念館に天文雑誌編集者と作家が取材に訪れたことから物語が始まります。抱影の望遠鏡「ロング・トム」で眺めた月に魅せられた彼女は、野尻抱影・大佛次郎兄弟の生い立ちを調べ始めます。
予言から発見、直接撮像までの半世紀 銀河中心に渦巻く巨大質量ブラックホール
1931年、カール・ジャンスキーによって宇宙から電波がやってきていることが発見されました。電波観測の発展により、銀河の中心に存在する巨大質量ブラックホールの存在が予言され、ブラックホールシャドウの直接撮像に手が届くまでになりました。ブラックホール研究の第一人者がその発見にまつわるエピソードを語ります。
エーゲ海の風 第32回 今なお吹き続ける新しい風
2019年から始まった連載、「エーゲ海の風」の最終回。古代ギリシアの歴史は、古くて今なお新しい研究分野です。今後も意外な事実や驚くべき発見がきっとあることでしょう。
「エーゲ海の風」コーナー連載をまとめたムック本「星のギリシア神話研究 星座を彩る物語と文化」も好評発売中。全31回のモノクロ連載を全208ページオールカラーで掲載。星座神話でおなじみのギリシア神話を、文化・天文学・古代史の観点から幅広く紹介、考察しています。
ほのかな天体の輝きを引き出す「ステライメージ10」3月発売
ロングセラー天体画像処理ソフトウェア「ステライメージ」が、大幅にブラッシュアップされて3月25日に発売予定です。天体画像に埋もれた微細な情報も最大限に引き出すことが可能になりました。今回は「ステライメージ10」から搭載された、天体画像処理の新機能をピックアップして紹介します。
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