NASAの無人火星探査機「スピリット」が火星着陸に成功

【2004年1月6日 JPL News Release

2003年6月10日にフロリダから打ち上げられたNASAの無人火星探査機「スピリット」が、4億8700万キロの距離を旅したのち、日本時間4日午後1時35分、火星の赤道南側にあるグセフ・クレーター(直径150キロ)への着陸に成功した。

(周辺探査を快調にはじめたスピリットの画像)

(車輪を下ろしたローバーの仮想イメージ)

上:周辺探査を快調にはじめたスピリット、下:車輪を下ろしたローバーのイメージ画像(提供:JPL)

良好な状態を報告してきているスピリットが着陸したのは、風によって石が吹き飛ばされた平原で着陸に最適な場所だ。まず、今後1週間で次の段階の準備を行い、その後いよいよ探査車ローバーの車輪が火星の地に下ろされる。ローバーの進行方向を決定するために、搭載された鉱物認識用赤外線機器によって周辺環境が調べられる。探査では、今後3か月にわたって火星の岩石や土壌を調べ、水や生命体の存在痕跡を探ることになる。

過去のNASAによる火星探査機は、1987年のマーズパスファィンダー、1976年のバイキング2機、続いて今回のスピリットと、4機目となる。スピリットは、生命の痕跡を探りながら、以前の探査とは異なった火星の地形をわれわれに見せてくれることになるだろう。

なお、もう1機の火星探査機「オポチュニティ」は、今月末に火星面へと着陸する予定となっている。こちらの成功も祈りたい。