ハッブル宇宙望遠鏡が初めて明かした、小マゼラン雲の赤ちゃん星たち

【2005年1月24日 HubbleSite Newscenter

NASAのハッブル宇宙望遠鏡が、われわれから約21万光年離れた小マゼラン雲に赤ちゃん星が集まっている姿を捉えた。

(小マゼラン雲にあるNGC346の画像)

小マゼラン雲にあるNGC 346。クリックで拡大(提供:NASA, ESA、C.R. D'Dell(Vanderbilt University), and M. Meixner, P.McCullough, and G. Bacon(Space Telescope Science Instittute))

ハッブル宇宙望遠鏡が捉えたのは、小マゼラン雲にあるNGC 346星雲で、45億歳の年老いた星からわずか500万歳の若い星まで7万個の星が存在している。このうち2500個ほどが赤ちゃん星で、形成の途中段階にあり、まだ核融合反応は始まっていない。もっとも小さな星の質量は、太陽の半分程度である。

小マゼラン雲のような伴銀河は、より大きな銀河を形成するための材料と考えられているが、大抵の場合その多くはわれわれから遠く離れた宇宙の初期の頃に存在している。初期宇宙にどのように星が生まれたのかについて、小マゼラン雲は、われわれにもっとも近い位置にある格好の研究対象となっている。