「かぐや」は順調に飛行中
【2007年9月18日 JAXA】
9月14日に打ち上げられた宇宙航空研究開発機構(JAXA)の月周回衛星「かぐや(SELENE)」はアンテナなどの展開を順調に行い、現在地球を周回する楕円軌道を予定どおり進んでいる。
「かぐや」は14日午前10時31分1秒(日本時間、以下同様)に種子島宇宙センターからH-IIAロケット13号機で打ち上げられた。同午前11時16分ごろ、「かぐや」は無事にロケットから分離した。その後、午前11時44分には電力を供給する太陽電池パドルが展開したことが確認され、午後18時52分には地上との通信をつかさどるハイゲインアンテナの展開も確認された。
幾度かのジェット噴射による調整(マヌーバ)を経て、「かぐや」は遠地点距離約23万キロメートル、近地点距離約900キロメートルの楕円軌道に投入されている。このまま地球を2周半したあと、10月初めに月へと向かう。
当初の計画では、「かぐや」は直接月へ向かう予定だったという。しかし、万全を期すために今回のコースに変更された。打ち上げの延期もあったが、運用チームの慎重な姿勢のかいあって、ここまで順調な飛行が続いている。