「エンデバー号」、7月11日の打ち上げ目指す

【2009年7月3日 NASA

NASAは、打ち上げを2度延期していたスペースシャトル「エンデバー号」で燃料ガスの漏れが直ったことを確認し、米国東部夏時間7月11日(日本時間12日)の打ち上げに向け準備を続けている。


(燃料充填試験中の画像)

燃料充填試験中、ガス漏れがないか監視される水素ガスベントラインと外部燃料タンクの接続部。クリックで拡大(提供:NASA)

ケネディ宇宙センター(KSC)で打ち上げを待つスペースシャトル「エンデバー号」は、液体水素タンク充填中に水素ガスベントライン(余分なガスを排出するシステム)と外部燃料タンクの接続部分からガス漏れが発見され、6月に2回あった打ち上げ機会はいずれも延期されていた。

そのため、国際宇宙ステーション(ISS)日本実験棟「きぼう」の完成にも遅れが生じ、エンデバー号で地球に帰還する予定の日本人宇宙飛行士 若田光一さんも、ISSに予定より1か月ほど長く滞在することとなった。

「エンデバー号」で見つかったガス漏れは、接続部の取り付け位置の微妙なずれが原因と考えられ、2回目の打ち上げ延期後に、技術者らが修理した。

米国東部夏時間7月1日午前6時52分(日本時間同日午後7時52分)に燃料充填試験が始まり、約3時間にわたる監視の結果、水素ガスの漏れはなかった。

この結果を受けて、エンデバー号の打ち上げは、目下のところ7月11日午後7時39分(12日午前8時39分)を目標に準備が進められている。