「きぼう」の全天X線監視装置MAXIのデータ公開
【2010年1月14日 JAXA】
国際宇宙ステーション(ISS)の「きぼう」日本実験棟に設置されている、全天X線監視装置「MAXI(マキシ)」の観測データの一般公開がインターネット上で開始された。公開されたデータは、研究者だけでなく、だれでも利用することができる。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)および理化学研究所(RIKEN)は、全天X線監視装置「MAXI」に搭載されている2つのX線カメラのうち、「ガススリットカメラ」がとらえた約100個の天体に関するデータを「全天X線監視装置MAXI」のサイトで公開した。
MAXIのデータ処理は今も進められており、最終的には約1000個の天体に関するデータが公開される。また、もう1つのX線カメラ「X線CCDスリットカメラ」が取得した個別天体のX線スペクトルも公開データに加えられる。
さらに、新天体発見システムを使った突発的な天体発見について、電子メールによる速報通知も開始される予定で、他の天文衛星や地上の天文台などとの連携によって、突発天体の「多波長同時観測」を実現させる(メールの配信登録は、「全天X線監視装置MAXI」で行うことができる)。
MAXIの研究チームでは、今後突発天体の発見後1分以内に自動速報が行えるようにシステムの改良を進める予定で、そのほか観測データの処理・較正作業を継続しながら、公開データの充実を図ってい方針だ。