すばる望遠鏡、新搭載の広視野カメラHSCがファーストライト

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【2013年7月31日 すばる望遠鏡

すばる望遠鏡に搭載された超広視野カメラHSCのファーストライト(初観測)画像が公開された。満月9個分の広さの天域を一度に撮影できる視野の広さで、アンドロメダ座大銀河の全体像をとらえている。


HSCでとらえたアンドロメダ座大銀河

HSCでとらえたアンドロメダ座大銀河。既存のSuprime-Cam撮影領域(黄色い枠)と比較して、格段に広視野であることがわかる。リリース元の紹介動画もぜひ見てみよう。クリックで拡大(提供:HSC Project/国立天文台)

すばる望遠鏡に搭載されたHSC

すばる望遠鏡の主焦点部に取り付けられた重さ3.3t、高さ約3mのHSC(画像中央上)。クリックで拡大(提供:国立天文台、撮影:藤原英明)

すばる望遠鏡に搭載され、本格的な観測を始めた超広視野主焦点カメラ「Hyper Suprime-Cam(HSC)」が撮影したアンドロメダ座大銀河(M31)の画像が公開された。

国立天文台を中心とする国内外の研究機関が10年以上かけて開発したHSCは、2012年8月に初めてすばる望遠鏡に搭載され、性能試験観測が進められてきた。

試験観測の一環として撮影されたこの画像では、アンドロメダ座大銀河のほぼ全体が一視野でとらえられており、同時に銀河内にある星の一つ一つもシャープに写し出されている。

今後、すばる望遠鏡とHSCの組み合わせで達成されるシャープな星像と広視野を活かし、国立天文台と東京大学カブリIPMUが中心となって、国内外の研究機関とともに重力レンズ効果を用いたダークマター分布の直接探査などの観測を進める予定だという。