2014年のミラ型変光星の明るさ変化予測
【2014年1月6日 高橋進さん】
明るい変光星を数か月にわたって肉眼や双眼鏡で眺めると、その光度変化を見て楽しむことができる。長周期で明るさが大きく変わるミラ型変光星のうち主な12個について、2014年の予測グラフをお寄せいただいた。
ミラ型変光星は恒星の脈動によりおよそ100〜500日の周期で5〜10等級ほどの変光を見せる天体です。小さな双眼鏡があればじゅうぶんに観測できますし、場合によっては肉眼でも観測が可能です。そのため何か観測したいという方にはおすすめなのですが、実際には双眼鏡を向けてみたものの見えなかった、という話もよく聞きます。
たとえば、ミラ型変光星の代表星であるくじら座ミラの場合、極大のころは3〜4等級で肉眼でも見えますが、極小期は9等にまで暗くなってしまい、双眼鏡でも観測が難しくなります。
そこで、ミラ型変光星のうち主要な12星について、いつどれくらいの明るさになるかの予想グラフを作成しました。これを利用して、その時期に見やすい天体をぜひ観測していただければと思います。実際には1〜2等級のズレが出る可能性がありますので、あくまで目安として参考にしてください。
観測に必要な変光星図は日本変光星研究会ウェブサイト(「変光星図」ページ)や、アメリカ変光星観測者協会(AAVSO)ウェブサイトにありますのでぜひご利用ください。
また観測結果については、上記日本変光星研究会サイトの「観測報告について」を参考に、日本変光星観測者連盟(VSOLJ)までご報告をお願いします。
ステラナビゲータで変光星を表示
天文シミュレーションソフトウェア「ステラナビゲータ」では、天体をクリックすると表示される「天体情報パレット」で予測光度を表示します。また、「天体」メニュー→「恒星」ダイアログで変光星を表示設定すると、変光星の名前と極大・極小時の明るさが星図に表示されます。