リアルを追求!「恋する小惑星」のこだわり
【2020年2月10日 星ナビ編集部】
2020年1月から放送が始まったTVアニメ「恋する小惑星(アステロイド)」(以下「恋アス」)では、アイピースの中で日周運動する惑星や正しく月に向けられた姿勢の赤道儀、経路を逆延長すると放射点に至る群流星など、リアリティを重視した星空や天文機材の作画の正確さが天文ファンの間でも話題になっている。星ナビでは、3号連続で「恋アス」関係者へインタビューを行い、アニメの星空や機材へのこだわりに迫った。
星ナビ2020年1月号では、アニメプロデューサーの山下愼平さんに星空へのこだわりを伺った。「恋アス」では場面ごとに細かく日時を設定しており、星空の表現には「ステラナビゲータ」のデータを使用している。山下さんは「天文、地学ファンが見て、気づく人が見たら気づくような天文描写や小ネタをたくさん入れました」と語る。
続く2月号では、原作者のQuro先生に、天文地学を題材としたマニアックな世界観についてインタビューを行った。先生は2017年から「星ナビ」を定期購読しており、毎月の「天文現象カレンダー」を参考に話の中の年月日を決めている。Quro先生は「登場人物たちはまだ星の初心者なので、先生のような目で見守ってほしい」と話す。
さらに3月号では、「恋アス」アニメを制作する動画工房を訪問し、星空や機材の作り込みについて話を聞いた。望遠鏡の作画はビクセン提供の3Dモデルや、制作スタジオに置かれている本物の機材などを参考にモデリングを行っているとのこと。また、星空の色味はリアルな見え方に近づけつつ映像としても美しいものを目指して処理をしているそうだ。
「小惑星を探す」約束に向かって走り出した主人公ふたり。ストーリーだけでなく背景の星空や機材といった天文地学要素にも注目したい。
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