2020年4月8日 スーパームーン
4月8日の満月は今年見える満月のうちで最も大きなものだ。このような満月のことを「スーパームーン」と呼ぶこともある(定義は諸説ある)。
月の公転軌道が楕円であるため月と地球との距離は約36万kmから40万kmの間で変化する。その最接近のタイミングと満月となるタイミングが近いと、月が大きく見えるというわけだ。今年の場合、8日の未明3時9分ごろに月が地球に約35.7万kmまで最接近し、約8時間半後の11時35分ごろにちょうど満月となる。つまり「7日の宵から8日明け方」にかけての満月がスーパームーンとなる。
一方、今年最小の満月は10月31日の満月だ。見かけの直径が約14%も変化するが、眼視では大きさの変化はわかりにくい。同じ拡大率で撮影して比べるとわかりやすいだろう。
アストロアーツでの「スーパームーン」の考え方(言葉の使い方)
科学的な定義が決まっていない言葉ですが、アストロアーツでは現状“「月の近地点通過(月と地球が最接近するタイミング)」と「満月の瞬間」が「12時間(半日)以内」の場合、その前後の夜に見える満月”を指してスーパームーンと表記しています。「これが正しい」ではなく「このように考えることにしている」ということです。
- 日本の国立天文台では「スーパームーン」という言葉を使わず「年間最大の満月」と表現しています。この場合は距離や時刻に関わらず、毎年必ず1回だけ起こることになります。
- アメリカでは「距離36万km以内の満月」「月の近地点距離を基準として、ある距離範囲内にある満月」などを指してスーパームーンと呼んでいるようです。この場合、一年間で複数の満月がスーパームーンに該当することがあります。
データ(NASAによる)
|日時 | | 距離 | |
---|---|---|
満月の瞬間 | |04月08日 11時35分 | |35万7030km |
地球中心と月の最接近 | |04月08日 03時09分 | |35万6907km |
東京から見た月の最接近 | |04月07日 23時23分 | |35万1746km |
満月(望)の「瞬間」に「東京から月」が一番近いのは3月10日2時48分(35万3082km)です(4月8日11時35分の東京から月は36万2403km)。このように、実際に見える満月(の瞬間の月)が一番大きい日付とスーパームーンの日付とが異なる場合もあります。
〈関連リンク〉
関連記事
- 2024/12/18 2024年12月25日 スピカ食
- 2024/12/12 2024年12月18日 月と火星が接近
- 2024/12/06 2024年12月14日 プレアデス星団食
- 2024/12/02 2024年12月9日 海王星食
- 2024/11/29 2024年12月8日 土星食/月と土星が大接近
- 2024/11/28 2024年12月5日 細い月と金星が接近
- 2024/11/14 2024年11月20日 月と火星が接近
- 2024/11/01 2024年11月11日 月と土星が接近
- 2024/10/28 2024年11月5日 細い月と金星が並ぶ
- 2024/10/17 2024年10月23日 月と火星が接近
- 2024/10/10 2024年10月17日 スーパームーン
- 2024/10/07 2024年10月14日 月と土星が接近
- 2024/09/10 2024年9月17日 月と土星が大接近
- 2024/09/10 2024年9月17日 中秋の名月
- 2024/09/09 17日にYouTubeライブ「中秋の名月 オンライン観月会」
- 2024/08/29 2024年9月5日 細い月と金星が大接近
- 2024/08/16 【特集】中秋の名月(2024年9月17日)
- 2024/07/17 2024年7月24日 月と土星が大接近
- 2024/06/25 2024年7月2日 細い月と火星が接近
- 2024/06/21 2024年6月28日 月と土星が大接近