2024年10月17日 スーパームーン

このエントリーをはてなブックマークに追加
2024年10月17日の宵の満月は、今年見える満月のうちで最も大きな「スーパームーン」となる。

星図

10月17日の満月は、今年12回ある満月のうちで最も地球に近く、そのぶん大きく見えるものだ。このような満月のことを「スーパームーン」と呼ぶこともある(定義は諸説ある)。

月の公転軌道が楕円であるため月と地球との距離は約36万kmから40万kmの間で変化する。その最接近のタイミングと満月となるタイミングが近ければ、月が大きく見えるというわけだ。今年の場合、17日の9時51分ごろに月が地球に約35.7万kmまで最接近し、約10時間半後の20時26分ごろにちょうど満月となる。つまり「17日の宵の空に見える満月」がスーパームーンとなる。

なお、今年最小の満月は2月24日の宵空の満月だ。見かけの直径が約14%も変化するが、眼視では大きさの変化はわかりにくい。同じ拡大率で撮影して比べるとわかりやすいだろう。

アストロアーツでの「スーパームーン」の考え方(言葉の使い方)

科学的な定義が決まっていない言葉ですが、アストロアーツでは現状“「月の近地点通過(月と地球が最接近するタイミング)」と「満月の瞬間」が「12時間(半日)以内」の場合、その前後の夜に見える満月”を指してスーパームーンと表記しています。「これが正しい」ではなく「このように考えることにしている」ということです。

  • 日本の国立天文台では「スーパームーン」という言葉を使わず「地球にいちばん近い満月」と表現しています。この場合は距離や時刻に関係なく、毎年必ずどれか一つの満月が該当します。
  • アメリカでは「距離36万km以内の満月」「月の近地点距離を基準として、ある距離範囲内にある満月」などを指してスーパームーンと呼んでいるようです。この場合、一年間で複数の満月がスーパームーンに該当することがあります。

データ(NASAによる)

| 日時 | 距離
満月の瞬間 |10月17日 20時26分 |35万7367km
地球中心と月の最接近 |10月17日 09時51分 |35万7175km
東京から見た月の最接近 |10月17日 23時24分 |35万1663km

上2つは「地球中心と月中心」の距離、一番下は「地球表面と月中心」の距離