地球生物の大量絶滅、銀河内のダークマターも影響?

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6600万年前の恐竜絶滅など過去の地球における大変動は、太陽系が3000万年ごとに銀河円盤面を通過することが関連しているかもしれない。米大学の生物学者が、銀河円盤のダークマターが地球に及ぼす影響について検証した。

【2015年2月20日 Royal Astronomical Society

私たちがいる太陽系は、天の川銀河の中心部の周りを約2.5億年周期で回っている。その軌道は、星やガスや塵が密集した円盤面に対して上下方向に揺れ動いており、およそ3000万年ごとに円盤を通過する。

米・ニューヨーク大学生物学部のMichael Rampinoさんによれば、この円盤通過の時期が、地球の活動やそこに生きる生物の大量絶滅と関連する可能性があるという。これらの事象にもおよそ3000万年の周期性が指摘されており、円盤通過が地球に及ぼす影響を検証した結果によるものだ。

銀河円盤と太陽系
銀河円盤を太陽系が通過すると、太陽系小天体の軌道が乱されて地球への天体衝突が起こりやすくなる(「ステラナビゲータ」

仮説では、太陽系が銀河円盤を通り抜ける時、円盤に含まれるダークマターの重力が小天体の軌道を乱し、恐竜絶滅を招いたとされるような地球への天体衝突を引き起こす。また、円盤通過のたびに地球の中心核に蓄積したダークマター粒子が対消滅して熱を生み、火山や造山活動、磁場の反転といった地球規模の変動を起こしたとしている。

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