AstroArts Topics

恒星・銀河

M87のジェットから強力なガンマ線フレアを検出

2024/12/19
楕円銀河M87の中心部で2018年にガンマ線フレアが検出された。銀河中心の超大質量ブラックホールが活動期を迎えたものとみられ、超高エネルギー電磁放射のメカニズムの解明などが進展することが期待される。

惑星の外側で塵が集まる様子をアルマ望遠鏡で観測

2024/12/17
若い恒星の周りで、できたての惑星のすぐ外側に塵が集まっている様子がとらえられた。形成された惑星が次の惑星形成の後押しをしている可能性を示唆するもので、太陽系のような複数惑星系の形成過程を解明する手がかりとなりそうだ。

楕円銀河の構造が作られる現場をサブミリ波でとらえた

2024/12/10
アルマ望遠鏡で観測した初期宇宙の銀河のデータから、渦巻銀河のバルジや楕円銀河を形づくる構造が爆発的な星形成で作られるという強い証拠が見つかった。

太陽系が安全地帯に運ばれたのは、天の川銀河の変化のおかげ

2024/12/09
46億年前に誕生した太陽系が天の川銀河の内部を約1万光年も大移動したという説が数値計算で検証され、移動のしくみやその間の環境変化が生命に及ぼす影響が見積もられた。

特異なX線連星から吹き出すプラズマの風とブラックホールの運動を観測

2024/12/05
X線分光撮像衛星「XRISM」の観測により、X線連星「はくちょう座X-3」から吹き出すガスや、ブラックホール候補天体に落ち込むガスの詳細な動きが明らかにされた。

超高密度スーパーアースとその形成過程の手がかりとなり得る外側の惑星を発見

2024/11/18
太陽に似た恒星の周りに2つの惑星が見つかった。内側は21時間周期で公転する高密度のスーパーアースで、外側の惑星により軌道が変形した可能性が示されている。

天の川銀河中心の大質量ブラックホールの観測データを再解析

2024/11/01
天の川銀河中心の超大質量ブラックホール「いて座A*」の観測データについて、2022年に報告されたリング状の姿は真の像ではないと指摘する解析結果が発表された。

アルマ望遠鏡、最も遠い回転円盤銀河を発⾒

2024/10/16
131億光年彼方の初期宇宙に、天の川銀河に非常によく似た大きな回転円盤銀河が見つかった。従来の考え方や理論から示される銀河進化のタイムスケールに疑問を投げかける発見だ。

ガス円盤のうねりが示す“原始惑星の時短レシピ”

2024/10/09
アルマ望遠鏡の観測で、原始惑星系円盤の内部に速度の小さな「うねり」が検出された。円盤の重力不安定性で急速に惑星形成が起こるという理論を裏付ける成果だ。

ブラックホールの自転による超高光度円盤の歳差運動を世界で初めて実証

2024/09/30
大規模数値シミュレーションから、ブラックホールを取り巻く高光度の降着円盤がブラックホールの自転によって歳差運動することが実証され、円盤の周期的光度変動がブラックホールの自転に起因する可能性が示された。

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地上燃焼の理論でIa型超新星の爆発モデルの検証に成功

2024/09/26
地上の燃焼実験から裏付けられた理論を使って、Ia型超新星が起こす核融合燃焼の火炎の発生・消失を判定できることがわかった。地上実験の知見を宇宙物理の重要な問題に適用した画期的な成果だ。

「XRISM」の観測で超新星残骸、活動銀河核の新たな成果

2024/09/24
X線観測衛星「XRISM」の観測で、超新星残骸の鉄が100億度に達している様子がとらえられた。巨大ブラックホール周辺の構造など、他にも多くの観測成果が得られている。

鮮やかにとらえられた天の川銀河の最果ての星形成

2024/09/19
すばる望遠鏡が発見した天の川銀河の最果ての星形成領域を、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が観測して鮮明な画像を取得した。両望遠鏡がタッグを組んだ観測による興味深い成果だ。

ホットジュピターの内側で、公転が大きく変動するミニ海王星

2024/09/11
「ホットジュピター」のさらに内側の軌道を回る系外惑星が見つかった。公転運動に奇妙な変動がみられ、惑星の形成理論に見直しが必要になるかもしれない。

宇宙の夜明けに踊るモンスターブラックホールの祖先

2024/09/06
128億光年彼方のクエーサーのペアが、初期宇宙で最も明るい種類の天体「高光度クエーサー」の祖先であることがわかった。初期宇宙における天体の進化に関する重要な手がかりとなる成果だ。

ブラックホール周囲の降着円盤の乱流構造を超高解像度シミュレーションで解明

2024/09/05
ブラックホールを取り巻く降着円盤の乱流構造内に存在する、大きな渦と小さな渦をつなぐ領域が超高解像度のシミュレーションによって再現された。ブラックホール近傍の観測データの理解にもつながる成果だ。

スパコンで太陽圏外縁環境を再現し、初期の宇宙線生成機構を解明

2024/08/05
スーパーコンピューター「富岳」を使った宇宙プラズマ衝撃波の大規模かつ高精度な計算により、宇宙線異常成分の種になる陽子の初期加速過程が初めて解き明かされた。

X線偏光でとらえたブラックホール近傍の秒スケール変動

2024/08/02
ブラックホール連星「はくちょう座X-1」の偏光観測で、秒スケールの増光現象に付随した偏光の変動が明らかにされた。ブラックホール近傍のダイナミックな構造変化を観測的に示す成果だ。

超新星残骸が宇宙線を生み出す「強い磁場」の証拠を確認

2024/07/31
超新星残骸「SN 1006」の観測データから、この天体の内部で磁場が通常の100倍以上も強められている証拠が見つかった。超新星残骸が宇宙線を生むしくみを裏付ける成果だ。

「灼熱の土星」型の系外惑星で大気から水蒸気の証拠を検出

2024/07/29
土星サイズの高温ガス惑星「HD 149026 b」の分光観測データから、この惑星の大気に水蒸気が含まれている証拠が見つかった。