AstroArts Topics

恒星・銀河

うみへび座銀河団で発見された謎の電波放射

2024/04/10
1.5億光年彼方のうみへび座銀河団に、これまで報告されていない広がった電波放射が発見された。放射の機構は未解明だが、銀河団の性質や進化の理解につながる重要な手がかりとなる可能性がある。

スターバースト銀河に100種以上の星間分子を検出

2024/04/04
スターバースト銀河NGC 253中心部の電波観測から、100種以上の星間分子が検出され、同領域に様々な進化段階にある星の領域が混在していることがわかった。

天の川銀河中心のブラックホールの縁に渦巻く磁場構造を発見

2024/04/03
天の川銀河中心の超大質量ブラックホール「いて座A*」の縁に渦巻く強い磁場構造が見つかった。M87銀河の中心ブラックホールにも同様の構造が存在しており、全てのブラックホールに強い磁場が共通して見られる可能性を示唆する成果だ。

太陽の極は赤道に比べて7℃暖かい、「傾圧不安定波」の観測から判明

2024/04/02
近年太陽で見つかった傾圧不安定波が、太陽の赤道と極の間の温度差を7℃以下に制御していることが最新の数値シミュレーションによって明らかにされた。これにより、傾圧不安定波が太陽の自転分布に決定的な役割を果たしていることも示唆されている。

市民天文学とAIで渦巻銀河とリング銀河を大量発見

2024/03/21
国立天文台の市民天文学プロジェクト「GALAXY CRUISE」の成果を活用したAIによって、すばる望遠鏡の撮影画像から新たに40万個を超える渦巻銀河とリング銀河が検出された。

ハッブル定数の食い違い、JWSTの観測でも裏付けられる

2024/03/18
ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡によって複数の銀河のケフェイド変光星が1000個以上も精密に観測され、ハッブル定数の不一致問題が依然として存在することが確かめられた。

初期宇宙の巨大ブラックホールは成長が止まりがち

2024/03/15
約122億年以上前の銀河のX線画像から、この時代の銀河と中心ブラックホールの成長率が求められた。銀河に比べて中心ブラックホールはほぼ成長しない状態だったようだ。

最も重い巨大ブラックホール連星を発見

2024/03/08
楕円銀河の中心にある巨大ブラックホール連星の質量が、周囲の恒星の運動から求められた。質量がわかった巨大ブラックホール連星としては最も重いものだ。

天の川銀河に降る水素ガス雲は外からやって来た

2024/03/07
天の川銀河の円盤に落下しつつある水素ガス雲の重元素量が初めて全天で求められた。落下速度が遅い「中速度雲」の大半は、定説とは違い銀河外から来たガス雲のようだ。

X線分光撮像衛星XRISMの初期科学観測データ公開

2024/03/06
昨年9月に打ち上げられたX線分光撮像衛星「XRISM」が定常運用へ移行し、初期観測結果の一部が公開された。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

超大質量ブラックホールの周りに隠れていたプラズマガスの2つのリング

2024/03/05
観測史上最大規模の明るさ変動を示した活動銀河核の研究から、超大質量ブラックホール周辺のプラズマガスが2つのリング状に分布し、それぞれの性質が異なることが明らかになった。

中性子星合体によるショートガンマ線バーストの駆動機構を解明

2024/02/26
スーパーコンピューターを用いたシミュレーション研究により、連星中性子星の合体が引き起こすショートガンマ線バーストはダイナモ機構と呼ばれるメカニズムで駆動されることが明らかになった。

高速電波バーストの謎に迫るマグネターの双子グリッチ

2024/02/21
強磁場を持つ中性子星「マグネター」のX線観測で、高速電波バーストに付随して自転が急に速くなる「グリッチ」が2回連続で検出された。高速電波バーストの発生機構の解明につながると期待される成果だ。

数百万光年の規模でダークマターを初検出

2024/02/15
かみのけ座銀河団から数百万光年にわたり延びるダークマターが検出された。これほどの規模で宇宙の大規模構造を形作るダークマターの網目分布が検出されたのは初めてのことだ。

初期宇宙のクエーサーから強烈に噴き出す分子ガス

2024/02/08
初期宇宙の銀河で、星の材料である分子ガスが激しく大量に噴き出すアウトフローがとらえられた。分子ガスは短期間で枯渇するとみられ、アウトフローが遠方銀河の星形成を抑制するという理論予想を裏付ける結果だ。

初撮影から1年後のM87ブラックホールの姿

2024/01/24
2017年に初めて撮影された楕円銀河M87の超大質量ブラックホールが2018年に再び撮影された。リング構造の最も明るい部分の位置が約30度異なっており、ブラックホール周辺の物質が乱流状に振る舞っていることがうかがえる。

天の川銀河の折り重なる磁場を初めて測定

2024/01/19
天の川銀河の渦巻腕に存在する星間磁場の3次元構造が初めて詳しく観測された。天の川銀河の磁場は、銀河面から大きく傾いた複数の磁場が重なって見えていることがわかった。

最遠の渦巻銀河の円盤に伝わる震動を検出

2024/01/16
初期宇宙に存在する渦巻銀河内のガスの動きをアルマ望遠鏡で観測したところ、円盤部に銀震が作られていることが明らかになった。外からのガス流入や他の銀河との衝突で生じたとみられ、宇宙初期の銀河成長を理解する手がかりとなる成果だ。

日本のX線天文衛星「XRISM」がファーストライト

2024/01/11
JAXAのX線分光撮像衛星「XRISM」が初観測を行い、画像が公開された。広視野X線カメラによる画像と超高分解能の分光装置によるX線スペクトルが得られている。

最遠方銀河で理論予測を超える活発な星の誕生

2024/01/09
JWSTが発見した2つの銀河の距離が、分光観測により134億光年と正確に測定された。理論より4倍以上も速く星が誕生していることもわかり、宇宙初期の銀河形成が従来の理論と異なる可能性が示された。