AstroArts Topics

恒星・銀河

120億年前の初期宇宙で衝突合体中の赤ちゃん銀河

2023/10/05
120億年前の初期宇宙で2つの赤ちゃん銀河が衝突合体する様子が、ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡によって観測された。

ジェットの周期的歳差運動が裏付けた、銀河中心ブラックホールの自転

2023/10/02
おとめ座の銀河M87の中心から噴き出すジェットを約20年にわたり観測したところ、その噴出方向が周期的に変化していることが明らかになった。銀河中心の超大質量ブラックホールの自転に起因するものとみられる。

JWSTとアルマ望遠鏡のタッグで、最遠方の原始銀河団をキャッチ

2023/09/27
ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡とアルマ望遠鏡が131億光年彼方の原始銀河団を観測し、銀河が密集したコア領域で急速に銀河が成長する兆候がとらえられた。シミュレーションでは数千万年以内に銀河が合体し大きな銀河となることも示された。

天の川銀河中心の分子雲の距離と速度を精密計測

2023/09/26
電波観測プロジェクトVERAにより、天の川銀河中心の巨大分子雲「いて座B2」の距離や移動速度が正確に観測された。

銀河中心ブラックホールのジェットが抑制する星形成

2023/09/25
アルマ望遠鏡がくじら座の銀河M77の中心領域を観測し、分子ガスのアウトフローを発見した。超大質量ブラックホールから噴き出すジェットに起因するものとみられ、銀河中心で新たな星の誕生が抑制されている可能性を示唆している。

銀河団のメンバー銀河を用いた宇宙物質量の新測定法

2023/09/22
銀河団を構成するメンバー銀河を用いて、銀河団の質量と銀河団の数の関係が高精度に推定された。宇宙に存在する物質とエネルギーの総量のうち物質が31%を占め、残りは暗黒エネルギーとなる。

フィラメント分裂による星誕生の証拠

2023/09/22
星が生まれる高密度のガスの塊のほとんどは、細長い円柱状構造のフィラメントに埋もれている。野辺山45m電波望遠鏡などによる星形成領域の観測から、そのフィラメントが分裂してガスの塊ができる証拠が得られた。

分子雲内で複雑有機分子ができる過程を量子化学計算で検証

2023/09/21
星間空間で検出される代表的な複雑有機分子であるジメチルエーテルとギ酸メチルの生成過程が量子化学計算により検証され、極低温の分子雲内で反応が進行し得る経路が発見された。

クエーサーが生まれるダークマターハローの質量はほぼ同じ

2023/09/19
130億年前の宇宙でクエーサーを取り巻くダークマターハローの質量が初めて測定された。クエーサーを持つダークマターハローの質量は時代によらずほぼ一定のようだ。

巨大ブラックホールに繰り返し削られる星

2023/09/15
巨大ブラックホールの周りを回る恒星が、約25日ごとに物質をはぎ取られて強いX線を放射する現象が見つかった。1回の接近で奪われる質量は地球3個分に達する。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

天の川銀河の中心から遠い星ほど重元素は少ない

2023/09/12
天の川銀河の内側にある星々の金属量が近赤外線で初めて観測された。天の川銀河の外縁部と同じく、銀河中心から離れるほど金属量が少ない傾向がみられる。

初期宇宙のさざ波か、銀河が作る巨大な泡「ホオレイラナ」

2023/09/11
宇宙の銀河地図を作成するプロジェクトで、直径10億光年という超巨大なシェル構造が見つかった。初期宇宙に存在した「バリオン音響振動」の痕跡かもしれない。

ダークマターの小さな「むら」をアルマ望遠鏡で初検出

2023/09/08
クエーサーの重力レンズ像をアルマ望遠鏡で精密に観測した結果、ダークマターの密度分布に銀河よりも小さなスケールの「むら」が存在する証拠が初めて見つかった。

X線分光撮像衛星「XRISM」と小型月着陸実証機「SLIM」、打ち上げ成功

2023/09/07
9月7日、X線分光撮像衛星「XRISM」と小型月着陸実証機「SLIM」を搭載したH-IIAロケットが種子島宇宙センターから打ち上げられた。ロケットは順調に飛行し、XRISMとSLIMはそれぞれ予定の軌道へ投入され、打ち上げは成功した。

「ものさし」を組み合わせて宇宙膨張の過去と未来を明らかに

2023/08/25
天体までの距離を測る「ものさし」として使われる天体を複数種類組み合わせ、新しい統計的手法を活用した解析で、宇宙膨張に関わる宇宙論パラメーターの精度が向上した。

明るい重力崩壊型超新星の周りは、元素も豊富か

2023/08/23
板垣公一さんが5月に発見した超新星2023ixfは、重力崩壊型超新星としては21世紀で見かけが最も明るい。その周囲を取り巻く、爆発前に放出されたガスの成分が観測で明らかになった。

電波銀河の巨大ブラックホールに落ち込む水分子

2023/08/09
日韓の電波望遠鏡によって、電波銀河NGC 4261の中心部にあるガス円盤から中心ブラックホールに水分子ガスが落ち込む様子が初めてとらえられた。

三つ子の赤ちゃん星にガスを届ける渦状腕

2023/08/08
アルマ望遠鏡の電波観測と天文学専用コンピューターの数値シミュレーションを組み合わせた研究から、複数の原始星にガスを送り届ける腕構造が生じる様子が初めて明らかになった。

JWSTがとらえたリング星雲

2023/08/07
こと座のリング星雲をジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡で撮影した近赤外線画像が公開された。

合体前のブラックホールは決まった質量を持つ?

2023/08/04
重力波の源となる連星ブラックホールには似た質量を持つものが多いという観測結果の謎を解くモデルが提唱された。外層を失った近接連星が鍵になっているようだ。