2016年11月14日 スーパームーン

このエントリーをはてなブックマークに追加
11月14日の満月は今年の満月のうちで最大となる、いわゆる「スーパームーン」だ。

星図

11月14日は満月だが、これは今年見える満月のうちで最も大きなものだ。近年「スーパームーン」と呼ばれ注目されている、一年のうちで最も大きく見える満月である(定義は諸説ある)。

月の公転軌道が楕円であるため月と地球との距離は約36万kmから40万kmの間で変化する。その最接近のタイミングと満月となるタイミングが近いと、月が大きく見えるというわけだ。今年の場合、20時20分ごろに月が地球に約35.7万kmまで最接近し、その約2時間半後の22時50分ごろにちょうど満月となる。

肉眼では大きさの変化に気づきにくいが、同じ拡大率で撮影して比べるとわかりやすいだろう。


諸データ

※以下で日時は日本時、距離は(とくに断りのないかぎり)地球中心~月中心。

2016年で最大の満月

|日時 | 距離
満月の瞬間 |11月14日 22時52分 |35万6521km
月の最接近 |11月14日 20時21分 |35万6509km

地球上のどこで見るかによって、最接近時刻やその場所からの距離は異なる。たとえば東京の場合は、23時30分ごろに35万0612kmまで近づく。

2017年で最大の満月

|日時 | 距離
満月の瞬間 |12月04日 00時47分 |35万7983km
月の最接近 |12月04日 17時47分 |35万7486km

2017年内では最大だが、満月の大きさが変化する周期(ほぼ満月14回で1周期)の間では次の2018年1月2日のほうが大きい(近い)。

2018年で最大の満月

|日時 | 距離
満月の瞬間 |01月02日 11時24分 |35万6602km
月の最接近 |01月02日 06時43分 |35万6566km

満月の近さランキング(距離が近い順)

時間差は「月の最接近の時刻 - 満月の瞬間の時刻」

過去(1900年~)

年月日 | 距離 | 時間差
1912年01月04日 35万6375km |+0.1時間
1930年01月15日 35万6405km |+2.1時間
1948年01月26日 35万6490km |+4.1時間
1972年11月21日 |35万6524km |+0.9時間
1993年03月08日 |35万6530km |-1.2時間

強調は今回よりも近いもの。今回が「68年ぶり」と言われているのは1948年1月のほうが30km近いことによる。

未来(~2100年)

年月日 | 距離 | 時間差
2052年12月06日 35万6426km |+1.6時間
2034年11月26日 35万6446km |-0.1時間
2098年01月17日 35万6461km |-3.9時間
2070年12月18日 35万6463km |+3.6時間
2054年01月24日 35万6511km |-0.6時間
2036年01月13日 |35万6529km |-2.6時間

アストロアーツでの「スーパームーン」の考え方(言葉の使い方)

科学的な定義が決まっていない言葉ですが、アストロアーツでは現状(2016年11月時点においては)“「月の近地点通過(月が地球に最接近するタイミング)」と「満月の瞬間」が「12時間以内」の場合、その前後の夜に見える満月”を指してスーパームーンと表記しています。「これが正しい」ではなく「このように考えることにしている」ということです。この考え方の場合、

  • 2017年にはスーパームーンはありません(最大の満月は前述のとおり12月4日ですが17時間差があります)
  • 2021年には2回スーパームーンがあります(4月27日、5月26日)。ただし、この年で月が一番地球に近づくのは12月4日の新月のタイミングです