高校生が生解説 プラネタリウムで青春☆しよう!

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高校生がオリジナルのプラネタリウム番組を制作し、一日限定で一般公開するイベント「青春☆プラネタリウム」がある。昨年12月17日に開催された2016年度では、8度目の開催で初めてデジタルプラネタリウムソフトが使われた。

【2017年2月3日 石阪あすみさん】

報告:石阪あすみさん(はまぎん こども宇宙科学館)

神奈川県横浜市にある「はまぎん こども宇宙科学館」では、天文部や地学部の高校生たちが主体となり、ひと夏の青春をかけてプラネタリウム番組を作り上げる「青春☆プラネタリウム」という事業を行っています。この取り組みは、学校連携・青少年育成事業として2009年度にスタートしました。順調に回を重ね、2013年度から名称が「青春☆プラネタリウム」に定着。2016年12月17日で8回目の開催を迎えました。

投影は持ち時間30分間、操作や解説は高校生たちが自らその場で行ういわゆる“生解説”スタイルが伝統になっています。五藤光学の光学式投影機SUPER-HELIOSに、2016年7月にアストロアーツの「ステラドームプロ」および「ステラドームスクール」が加わり、プラネタリウム番組の表現の幅が広がりました。いったいどんな投影が仕上がるのか?! 科学館スタッフもドキドキです。

2016年度の参加校は5校。入部したてほやほやの1年生と、前年度経験者の2年生が力を合わせて、6月からシナリオ作りに取り組みました。夏休み中は機器操作の習得のため科学館に通い、シナリオの提出、学校の地方合宿にと活動。休み明けからは学校行事や定期試験の合間を縫って科学館に通い、ひたすら練習を重ねました。

12月17日、いよいよ本番当日。開会式で自分たちが作り上げたプログラムの見どころをお客様に語る高校生の表情は、期待と不安と緊張に満ちていました。しかし、コンソールに立つとそれまでのソワソワした雰囲気はいったいどこへ? どのグループもじつに堂々と、自信を持っていきいきと星の魅力を語りきりました。毎年思うのですが「高校生は本番に強い!」。この企画を通じて、改めて高校生たちのバイタリティと可能性に気づかされました。

当企画でデジタルプラネタリウムソフトを利用したのは今回が初めてでしたが、積極的にステラドームスクールを活用して演出を作りこんでくる学校もあり、宇宙空間を飛行するシーンなどではお客様から「おお~っ」という驚嘆の声も。これは高校生の自信にも繋がったのではないでしょうか。今後はますます、若い感性とアイディアが光る投影が作られることと思います。機会がありましたら、ぜひ一度、見にいらしてください。

的川泰宣館長
オープニングの挨拶をする的川泰宣館長(撮影:アストロアーツ、以下同)

おおいぬ座の投影
プラネタリウム番組を簡単に作ることができる学習用ソフト「ステラドームスクール」を駆使して、楽器の生演奏あり、クイズありと、それぞれ工夫を凝らした投影を作り、お客様の心をつかむ

集合写真
参加した横浜市立の桜丘高等学校、戸塚高等学校、みなと総合高等学校、横浜サイエンスフロンティア高等学校、そして神奈川県立横浜緑ケ丘高等学校のメンバーと的川館長で記念撮影

〈参照〉

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