「プラネタリウムの父」バウアスフェルドの名を冠した小惑星観測キャンペーン
【2024年1月11日 三島和久さん(プラネタリウム100周年記念事業実行委員会/倉敷科学センター)】
1923年にドイツで近代的なプラネタリウムが発明されて以来100年の時が流れました。日本プラネタリウム協議会のプラネタリウム100周年記念事業実行委員会では「プラネタリウムの父」と呼ばれるウォルター・バウアスフェルド(Walther Bauersfeld ※)の偉業を称え、その名を冠した小惑星の観測キャンペーンを行っています。
カール・ツァイス社の光学技術者バウアスフェルドは、恒星や惑星の動きを再現できる仕組みを備えた投影機から、半球型のドームスクリーンに天体像を映し出すアイデアを考案し、1923年10月21日に発表した「ツァイスI型」でこれを具現化しました。
真っ暗なドームシアター内に星や天体を映し、多くの人々が一緒に解説者の話を聞くという文化はこの時に始まったのです。プラネタリウムという発明は大きな反響を呼び、その後、急速に世界に広がっていくことになります。
氏の名を冠した小惑星バウアスフェルダ((1553) Bauersfelda ※)はこの1月、「ふたご座」の中で観測の好機を迎えています。好機とはいっても明るさは15等台で、観測には口径15cm程度以上の天体望遠鏡とカメラが必要ですが、またとない機会です。機材をお持ちの方はぜひキャンペーンにご参加ください。
キャンペーンのページでは観測記録を募集しています。応募いただいた画像や動画は、プラネタリウム100周年記念事業のWebやSNSで紹介させていただくほか、プラネタリウム施設などのバウアスフェルドの功績を紹介する取り組みなどで活用させていただきます。
締め切りは2月24日(土)です。詳細はキャンペーンページでご確認ください。多くの天文施設、天文愛好家のみなさまのご参加をお待ちしております。
※人物名については「バルター・バウアースフェルト」などとも表記されます。また小惑星名も「バウアースフェルダ」などとも表記されます。
〈参照〉
- プラネタリウム100周年記念事業実行委員会:「(1553)バウアスフェルダ」観測キャンペーン
〈関連リンク〉
- プラネタリウム100周年記念事業
- アストロアーツ:
- 天体シミュレーションソフトウェア「ステラナビゲータ」
- 天体写真ギャラリー:彗星・小惑星・準惑星
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