さじアストロパーク、探査機「オシリス・レックス」の撮影に成功
【2017年9月20日 鳥取市】
アメリカの小惑星探査機「オシリス・レックス」(オサイレス・レックス)は、今週末の9月23日(日本時間、以下同)に地球スイングバイを行って軌道を変更し、探査目標天体である小惑星「ベンヌ」へと向かう。
鳥取市さじアストロパークの口径103cm反射望遠鏡(愛称:キラット望遠鏡)が9月18日夜、スイングバイに向け地球に接近しつつあるオシリス・レックスの姿を撮影することに成功した。撮影時の探査機までの距離は約224万km(月までの平均距離の約6倍)で、明るさは20.5等(1等星の約6300万分の1)だった。さじアストロパークによれば、同探査機の撮影はこれが日本初と思われるとのことだ。
オシリス・レックスが地球に最接近するのは23日午前2時ごろで、地球から約1万7000kmまで近づく。その直前の22日午後10~11時ごろには日本から南東の空に見え、明るさは(予想は難しいが)14~15等級ほどとみられている。JAXA「はやぶさ2」プロジェクトと「オシリス・レックス」チームがスイングバイ観測キャンペーンを行っているので、意欲のある方はぜひ観測にチャレンジしてみよう。
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