AstroArts Topics

Ia型超新星

地上燃焼の理論でIa型超新星の爆発モデルの検証に成功

2024/09/26
地上の燃焼実験から裏付けられた理論を使って、Ia型超新星が起こす核融合燃焼の火炎の発生・消失を判定できることがわかった。地上実験の知見を宇宙物理の重要な問題に適用した画期的な成果だ。

現代に再び目覚めた、『吾妻鏡』の超新星残骸

2024/07/12
史書『吾妻鏡』に記された超新星「SN 1181」の残骸がX線を出す複数の層からなることがわかり、その風変わりな性質を説明できる理論モデルが作られた。

ハッブル定数の食い違い、JWSTの観測でも裏付けられる

2024/03/18
ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡によって複数の銀河のケフェイド変光星が1000個以上も精密に観測され、ハッブル定数の不一致問題が依然として存在することが確かめられた。

Ia型超新星からの電波を初検出

2023/05/22
白色矮星が引き起こす超新星爆発であるIa型超新星で、電波が初めて観測された。また、この白色矮星の伴星がヘリウムに富む恒星だったことも明らかになった。

光度変化が特異なIa型超新星は、特異な進化過程を経て爆発した

2021/12/16
特異な光度変化を示した超新星について観測と理論計算を組み合わせた研究から、この天体が通常とは異なる進化過程を持つIa型超新星であることが示された。

最も高密度な白色矮星による超新星爆発の痕跡を特定

2021/06/09
超新星残骸の中にチタンなどの元素質量比が高い領域が発見された。この残骸の元になった白色矮星の中心密度が一般的なIa型超新星爆発を起こす白色矮星の約3倍だったことを明らかにし、Ia型超新星の多様性を示す結果である。

超新星で探る宇宙膨張の歴史

2021/05/21
Ia型超新星の観測データからハッブル定数を算出したところ、観測する距離によって異なる値となった。宇宙の膨張に関わる物理法則を見直す必要があるかもしれない。

天の川銀河の中心に「ミニ超新星」の残骸

2021/02/15
天の川銀河の中心方向にある超新星残骸いて座Aイーストが、小規模な爆発として分類が提唱されているIax型超新星で作られた可能性が示された。

ティコの超新星の原因、残骸の膨張速度にヒント

2021/01/12
X線天文衛星チャンドラの観測で、Ia型超新星である「ティコの超新星」の残骸の膨張速度が急激に減少していることがわかった。爆発メカニズムを解明する手がかりとなりそうだ。

元素組成から探るIa型超新星の起源

2020/10/13
Ia型超新星には白色矮星へガスが流れ込んで爆発するものと白色矮星同士が合体して起こるものがあるが、太陽系近傍の恒星の元素組成を調べることにより、前者が75%以上を占めることが示された。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

スーパーチャンドラセカール超新星は「星の中」で起こる爆発か

2020/09/17
超新星LSQ14fmgは白色矮星を起源に持つIa型に分類されるが、極めて特異な性質を示す。研究によれば、この爆発は白色矮星が別の恒星の内部で起こしたものらしい。

天の川銀河のリチウムの1割は新星で作られた

2020/06/08
新星によって大量のリチウムが放出されるというシミュレーション結果が発表された。天の川銀河のリチウムには新星由来のものがかなり含まれるかもしれない。

超高輝度超新星SN 2006gyの正体を解明

2020/01/31
2006年に出現した超新星SN 2006gyは、通常の10倍以上明るく輝いた特異な天体だ。最新理論によるモデルから、その正体が従来考えられていたような大質量星の特異な爆発ではなく、Ia型超新星らしいことが示された。

すばる望遠鏡、遠方の超新星を大量発見

2019/06/04
すばる望遠鏡の観測から、半年間で約1800個もの超新星が発見された。80億光年以上離れた超新星58個や、約100億光年彼方の超高輝度超新星5個も含まれている。

探査機ケプラー、珍しい超新星爆発の初期段階を観測

2018/12/07
NASAの系外惑星探査衛星「ケプラー」が惑星ではなく、遠くの銀河で発生した超新星爆発を観測した。他の同タイプの超新星と異なり、爆発直後から急増光するという変わった性質がとらえられている。

マンガンやニッケルに富むIa型超新星、決め手は質量と金属量

2018/09/28
白色矮星が限界に近い質量を持ち、さらに太陽を超えるような高い金属量を持っていると、Ia型超新星爆発で大量のマンガンやニッケルなどが作り出されることが数値シミュレーションで示された。

ケフェイド変光星の距離改良で導かれたハッブル定数の不一致

2018/03/01
ハッブル宇宙望遠鏡の観測によるケフェイド変光星の距離の改良などを元にして、宇宙の膨張率を表す「ハッブル定数」がこれまでで最も高い精度で求められた。初期宇宙のマイクロ波背景放射の観測から求めた値とは明らかな差があり、新たな謎を生んでいる。

超新星からの光のエコー

2017/11/14
2014年1月に発生した超新星SN 2014Jをハッブル宇宙望遠鏡が2年以上にわたって追跡観測し、超新星の周りに「光のエコー」が広がっていく様子をとらえた。

Ia型超新星のヘリウム核融合反応説を支持する初の観測的証拠

2017/10/12
すばる望遠鏡で観測された爆発直後のIa型超新星のデータ解析から、これまで提案されていた爆発メカニズムの一つによって超新星のふるまいを説明できることが確かめられた。ヘリウム核融合反応説を支持する、初の確固たる観測的証拠である。

Ia型超新星からのX線を初検出

2017/08/31
Ia型超新星の観測で初めてX線が検出された。超新星爆発の衝撃波が突入しX線を放射する星周物質の密度が高いことが示唆されているが、その起源は謎だ。