火星の衛星「フォボス」と「ダイモス」の最新画像

【2007年11月30日 CRISM

NASAの火星探査機マーズ・リコナサンス・オービター(MRO)がとらえた火星の衛星「フォボス」と「ダイモス」の画像が公開された。


(MROのとらえた衛星フォボスとダイモスの画像)

MROのとらえた衛星フォボス(上)とダイモス(下)の画像。クリックで拡大(提供:NASA/JPL-Caltech/Univ. of Arizona)

2006年11月から火星の観測を行っているMROが、CRISMと呼ばれる撮像分光装置を使って、衛星フォボスとダイモスを観測した。フォボスに鉄や水、炭素、鉱物類が存在しているかどうかを調べるため、すべての波長での観測が予定されている。公開された画像は、その観測の一部である。

10月23日に撮影されたフォボスの画像では、400メートルサイズの特徴を見分けることができる。一方、ダイモスは今年6月7日に撮影されたもので、1.3キロメートルサイズの特徴を見分けることができる。

フォボスとダイモスは、それぞれ直径が21キロメートルと12キロメートル、そして7時間39分と30時間17分の周期で火星の周りを回っている。火星上で見るフォボスは、地球の月の約3分の1ほど大きさで、公転周期が火星の自転周期より短いために、西から昇り東へ沈むように見える。一方、ダイモスは明るい恒星のように見える。

フォボスの画像中、左上の縁に位置しているのは、Stickneyと呼ばれる直径約9キロメートルのクレーターだ。クレーターの周辺には、グレーがかった色をした噴出物がとらえられており、噴出物がさらに右下へ伸びているのがわかる。

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