打ち上げ成功、ISSに向かう「こうのとり」を肉眼で見よう

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【2011年1月24日 JAXANASA

1月22日午後、日本の宇宙ステーション補給機「こうのとり」2号機が種子島宇宙センターから打ち上げられ、順調に飛行中だ。27日の国際宇宙ステーション到着までに、日本各地の上空で肉眼で見ることもできる。


「こうのとり」2号機打ち上げの様子

H-IIBロケットで宇宙に飛び立つ「こうのとり」2号機。初号機に続き順調な打ち上げとなった。クリックで拡大(提供:JAXA)

こうのとりは舞い上がった――1月22日午後2時37分(日本時間、以下同様)、国際宇宙ステーション(ISS)に物資を運ぶ無人補給機「こうのとり(HTV)」2号機が種子島宇宙センターからH-IIBロケットで打ち上げられた。「こうのとり」は15分13秒後にロケットから分離、打ち上げは無事成功した。当初は20日午後に打ち上げ予定だったが、天候不良のために延期となっていた。

「こうのとり」2号機は、2009年秋にテスト運用された初号機に続くものだが、初号機での試験運用に使用された分のバッテリや推進薬が今回は必要ないため、全体の総重量はそのままに補給能力が4.5tから5.3tにアップした。今回の搭載品は、勾配炉ラックと多目的実験ラック、宇宙飛行士のための飲料水や日用品などだ。スペースシャトル以外では大型実験ラックを運搬できる唯一の輸送機であり、そのスペースシャトルは今夏に運用終了予定のため、「こうのとり」には国際的に大きな期待が寄せられている。

同日午後10時13分に最初の軌道調整を行った「こうのとり」は、ISSとのランデブー(横付け飛行)に向けて地球周回軌道を順調に飛行中だ。28日にISSとドッキングした後は、ISSに滞在中の宇宙飛行士が輸送物資の運び出しを行う。「こうのとり」の係留中、2月25日打ち上げ予定のスペースシャトル「ディスカバリー」の到着のために一旦別のドッキングポートに移され、シャトル離脱後にまた戻すという面白いイベントもある。その他にも1月28日にロシアのプログレス補給機、2月16日に欧州補給機「ヨハネス・ケプラー」(ATV-2)が打ち上げられ、ISSで一堂に会することになる。


「こうのとり」と「国際宇宙ステーション」を見よう!

今週午前5時ごろに東京で見える星空

今週午前5時ごろに東京で見える星空をステラナビゲータでシミュレーションした図。クリックで拡大。

28日の国際宇宙ステーション到着まで単独で飛行する「こうのとり」を、明け方の5時〜6時ごろ日本の各地から肉眼で見ることができる。日本17都市で見える方向や時刻の詳細については、JAXAウェブサイト内「こうのとり」2号機を見よう!ページを参照のこと。

前後20分以内にはISSも見えることが多いので併せて見てみるよい機会だ。待ち時間には、明けの明星やひと足早い春の星座を見てみるのも楽しいだろう(右図)。

ミッションの無事成功を祈りながら「こうのとり」を見て応援しよう。