古川さんらISSに到着 半年間の滞在開始
【2011年6月10日 JAXA】
日本人宇宙飛行士 古川聡さんらを乗せたソユーズ宇宙船が10日朝(日本時間)、国際宇宙ステーション(ISS)に無事到着した。古川さんは約5ヶ月半の間ISSに滞在し、実験運用などに携わる。
古川聡(ふるかわさとし)さん、セルゲイ・ヴォルコフさん(ロシア)、マイケル・フォッサムさん(アメリカ)の3人を乗せ8日に打ち上げられたロシアのソユーズ宇宙船(27S)は、10日午前6時18分(日本時間)に国際宇宙ステーション(ISS)と無事ドッキングを完了した。9時半ごろにハッチが開き、3人は以前からの滞在クルーに迎えられながら笑顔でISSに入室した。
入室後に行われた交信イベントで新しいクルーは家族等と会話を交わし、古川さんは「皆さんのおかげで無事にISSへ着きました。いい仕事ができるように頑張ります」と、長期滞在に向けた抱負を語った。
医師経験者の古川さんは、専門知識や科学者としての視点を活かしながら、「きぼう」日本実験棟などでの実験運用を行うほか、ISSシステムの運用・維持管理などにも従事する。実験内容は、創薬・医療への応用が期待されるタンパク質結晶の生成実験や、コンピュータの高性能化などにつながる2次元ナノテンプレートの作製実験などだ。また、放射線や微小重力環境が人体に与える影響についても検証を行う。
古川さんらは約5ヶ月半滞在した後、今年11月ごろにソユーズで帰還する予定となっている。