27日夜、小惑星が地球直径と同距離まで大接近
【2011年6月27日 NASA】
6月27日から28日の夜にかけて、小惑星2011 MDが地球のすぐそばを通過する。最接近は28日午前2時ごろ(日本時間)ごろで、地球の直径をも下回る1万2300kmという大接近だ。中規模の望遠鏡で観測できると予測されている。
小惑星というと、その多くは火星と木星の軌道の間にある小惑星帯(メインベルト)に存在するものが大多数だが、一部は地球軌道に近づくような軌道を持ち非常に近い距離をかすめるものもある。そのような天体を地球近傍天体(NEO)と呼ぶ。
そのNEOを捜索する「LINEAR(リンカーン地球近傍小惑星研究)」計画で発見された小惑星「2011 MD」が、28日未明(日本時間)、地球の表面から1万2300kmのところを通過する。地球の直径が約1万2700kmなので、それよりさらに近いところをかすめる大接近となる。
2011MDは5〜20mほどの非常に小さい天体だ。地球とよく似た公転軌道を持っているものの、今回の接近で地球に衝突する可能性はない。同サイズの天体が同程度の距離で接近するのは平均して6年に1回の割合で起きているとのことだ。最接近時には中程度の望遠鏡で見えるくらい明るくなると予測されている。
小惑星2011 MDの軌道要素
(角度に関する要素は2000.0年分点)
軌道長半径(a) | 1.0617284 AU |
---|---|
離心率(e) | 0.0431456 |
近日点引数(ω) | 6.12962° |
昇交点黄経(Ω) | 272.56906° |
軌道傾斜角(i) | 2.51400° |
元期(Epoch) | 2011年8月27.0日 |
平均近点角(M) | 51.54504° |