フィルタを使って撮影時やほかの処理工程で発生してしまったネガティブな要因を取り除くのは、一般的な画像処理でも天体画像処理でも一緒です。しかし、天体画像処理には特化したフィルタを使うのがふさわしいことは、言うまでもありません。もちろん、美しい作品を完成させる最後の仕上げにも、フィルタは欠かせません。
よく使われるのは、恒星の大きさを小さく鋭くするスターシャープフィルタです。散光星雲などのガスには影響せず、恒星だけをキュッと小さくする魔法のようなフィルタです。
散光星雲もよく見ると微妙なディテールがあるものです。この場合は、細かい模様からおおまかな模様までの強調を一度に行うマルチバンドシャープがうってつけです。逆に、シャープをかけるとノイズが強調されてしまうようなエリアは、スムース系フィルタでなめらかに仕上げます。