2010年
夕方の西の空には一番星として宵の明星の金星が見えている。マイナス4等とたいへん明るいのでとても目を引くが、その近くには9日に東方最大離角をむかえる水星もある。中旬ごろまでは双眼鏡の同一視野内に見えるので、日没後の西の空で2惑星を探してみよう。16日は細い月も接近してくる。
16日に水星、金星と接近した月は、翌17日の宵のころにプレアデス星団(すばる)と大接近する。同じ日、空の高いところでは火星とかに座のプレセペ星団も大接近している。4月17日はダブル大接近に注目だ。火星とプレセペ星団の接近は、4月のはじめから5月はじめまでずっと見られるので、プレセペの横を火星が通り過ぎていくようすを追ってみよう。
また、先月末に衝をむかえた土星も見ごろだ。望遠鏡で細い環を観察してみたい。
北斗七星から連なる春の大曲線、土星の隣に大きく広がる春の大三角など、わかりやすい星の並びも多い。暖かくなって星を見るのにもいいシーズンがやってきた。新生活スタートで慌ただしい日々の中でも、ちょっと星空を見上げてみよう。
図は、15日の午後8時頃に、南に向かって見上げたときの星空です。
月初めは午後9時頃に、月末は午後7時頃に同じような星空になります。
水星
上旬 | 中旬 | 下旬 | |
等級 | -0.5 | 1.2 | 4.2 |
視直径 | 6.9" | 9.1" | 11.4" |
星座 | おひつじ | おひつじ | おひつじ |
現象 |
|
金星
上旬 | 中旬 | 下旬 | |
等級 | -3.9 | -3.9 | -3.9 |
視直径 | 10.6" | 10.9" | 11.2" |
星座 | おひつじ | おひつじ | おうし |
現象 |
|
火星
上旬 | 下旬 | |
等級 | 0.3 | 0.6 |
視直径 | 8.9" | 7.6" |
星座 | かに | かに |
現象 |
木星
上旬 | 下旬 | |
等級 | -2.0 | -2.1 |
視直径 | 33.6" | 34.7" |
星座 | みずがめ | みずがめ |
現象 |
土星
上旬 | 下旬 | |
等級 | 0.6 | 0.7 |
視直径 | 19.4" | 19.1" |
星座 | おとめ | おとめ |
現象 |
天王星・海王星
天王星(中旬) | 海王星(中旬) | |
等級 | 5.9 | 7.9 |
視直径 | 3.3" | 2.2" |
星座 | うお | みずがめ |
現象 |