2010年 1月

2010年最初の天文現象は、除夜の鐘からほとんど時間をおかずにやってくる。元旦の部分月食だ。食分が小さいとはいえ、年明けと共にこういった天文現象が起きるのも珍しい。初日の出とセットで観察すると縁起がよいかもしれない。

月食の半月後、15日には部分日食が見られる。見られるのは中部地方よりも西側で、低空の現象となる。なお、アフリカから中国にかけての地域では金環日食となり、インド洋モルジブ近海での継続時間は11分以上で今世紀最長だ。

今月はもう1つ「食」がある。プレアデス星団(すばる)の星々が月に隠される「すばる食」が25日に起きるのだ。今回のすばる食は全国的に見やすいだけでなく、次に見られるのが2024年なのだから見逃すわけにはいかない。

4日に極大となるしぶんぎ座流星群は、毎年正月恒例の天文現象とされているが、今年は明るい月が一晩中空に出ているため見え方は今ひとつだろう。

このように天文現象がめじろ押しだが、1月はふだんの星空も美しい。オリオン座のベテルギウス、おおいぬ座のシリウス、こいぬ座のプロキオンがつくる「冬の大三角」を中心に1等星が多い。さらに、28日に地球へ最接近する火星も加わってにぎやかだ。

今月の星空1月

全天星図

図は、15日の午後8時頃に、南に向かって見上げたときの星空です。
月初めは午後9時頃に、月末は午後7時頃に同じような星空になります。

今月の惑星1月

水星

上旬 中旬 下旬
等級 5.9 0.7 0.0
視直径 10.0" 8.7" 7.0"
星座 いて いて いて
現象

金星

上旬 中旬 下旬
等級 -3.9 -3.9 -3.9
視直径 9.8" 9.7" 9.8"
星座 いて いて やぎ
現象
  • 5日 水星と最接近
  • 11日 外合

火星

上旬 下旬
等級 -0.8 -1.2
視直径 13.0" 14.1"
星座 しし かに
現象

木星

上旬 下旬
等級 -2.1 -2.0
視直径 34.6" 33.6"
星座 やぎ みずがめ
現象

土星

上旬 下旬
等級 0.9 0.8
視直径 17.9" 18.5"
星座 おとめ おとめ
現象
  • 15日 留

天王星・海王星

天王星(中旬) 海王星(中旬)
等級 5.9 8.0
視直径 3.4" 2.2"
星座 うお やぎ
現象