2019年2月20日 スーパームーン
2月20日の満月は今年見える満月のうちで最も大きなものだ。近年「スーパームーン」と呼ばれ注目されている、一年のうちで最も大きく見える満月である(定義は諸説ある)。
月の公転軌道が楕円であるため月と地球との距離は約36万kmから40万kmの間で変化する。その最接近のタイミングと満月となるタイミングが近いと、月が大きく見えるというわけだ。今年の場合、前日19日の18時3分ごろに月が地球に約35.7万kmまで最接近し、約7時間後の20日0時54分ごろにちょうど満月となる。つまり「19日の宵から20日明け方」にかけての満月がスーパームーンとなる。
なお、今年最小の満月は9月14日の満月だ。見かけの直径が約14%も変化するが、眼視では大きさの変化はわかりにくい。同じ拡大率で撮影して比べるとわかりやすいだろう。
アストロアーツでの「スーパームーン」の考え方(言葉の使い方)
科学的な定義が決まっていない言葉ですが、アストロアーツでは現状“「月の近地点通過(月と地球が最接近するタイミング)」と「満月の瞬間」が「12時間(半日)以内」の場合、その前後の夜に見える満月”を指してスーパームーンと表記しています。「これが正しい」ではなく「このように考えることにしている」ということです。
- 日本の国立天文台では「スーパームーン」という言葉を使わず「年間最大の満月」と表現しています。この場合は距離や時刻に関わらず、毎年必ず1回だけ起こることになります。
- アメリカでは「距離36万km以内の満月」「月の近地点距離を基準として、ある距離範囲内にある満月」などを指してスーパームーンと呼んでいるようです。この場合、一年間で複数の満月がスーパームーンに該当することがあります(1月21日の満月もスーパームーンと呼ばれていました)。
データ(国立天文台、NASAなどによる)
|日時 | | 距離 | |
---|---|---|
満月の瞬間 | |02月20日 00時54分 | |35万6843km |
地球中心と月の最接近 | |02月19日 18時03分 | |35万6761km |
東京から見た月の最接近 | |02月19日 23時52分 | |35万0894km |
2月18日更新
距離について、国立天文台の相馬充さんよりいただいたご指摘をもとに修正しました(時刻の修正はありません)。
- 地球中心と月の最接近:35万6761km(以前の表記:35万6763km)
- 東京から見た月の最接近:35万0894km(以前の表記:35万0895km)
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