火星探査車オポチュニティー、空を青く染める火星の日没を撮影

【2004年3月2日 JPL News Release

NASAの火星探査車オポチュニティーの新しい画像によって、空を青く染める火星の日没のようすが明らかになった。

(オポチュニィテーによる火星の日没の画像)

探査車オポチュニィテーが捉えた火星の日没(提供:NASA/JPL/Texas A&M/Cornell)

見た目にも美しい画像だが、科学的にも興味深いと専門家は語っている。というのも、1997年のマーズ・パス・ファインダーによる観測に比べて2倍近く濃いちりが捉えられているからだ。

オポチュニティーは、すでに着陸したクレーターの調査を終えて、周辺の平らな地点の探査に入るところだ。一方スピリットは、その歩みを着陸から171mにまで進め、次の目標である「ボンネビル」クレーターを目指して目下半分の距離にいる。

「ボンネビル」に向かう途中のスピリットは頻繁に足を止め、表面の層などを調べている。顕微鏡カメラが火星の表面の小さな「風紋」について調べたところ、粗い砂粒は隆起した高い部分に存在し、一方細かな砂粒は、くぼ地に集まっていることがわかった。この観測結果を分析することで、火星の風による浸食作用についての貴重な情報がもたらされるだろう。

数週間以内に、両ローバに対して、制御機能の向上のためのソフトウェアの送信が予定されている。同プログラムには、アームのヒーターの余分な電力の消耗を防げる内容も組み込まれているとのことだ。

なお、リリース元では、日没のようすの動画が見られる。