板垣さんが超新星2004eoを発見
【2004年9月21日 VSOLJニュース(129)/ 国立天文台 アストロ・トピックス(48)】
(VSOLJニュース)
山形市にお住いの板垣公一さんが、8月の明るい超新星2004djに引き続いて、またもや超新星を発見されました。
超新星が出現したのは、いるか座の棒渦巻銀河NGC 6928で、超新星の位置は、以下のとおりです。NGC 6928の中心から東に59秒角、北に7秒角と報告されています。
赤経 20時32分54.19秒 赤緯 +09度55分42.7秒 (2000.0年分点) NGC 6928周辺の星図
発見時の17.50日(世界時、以下同様)には17.8等だったこの超新星は、翌日の確認時(18.65日)には17.6等とわずかながら明るくなっています。発見の5日前には18.5等以下で見えなかったことから、爆発からあまり時間の経っていない、新鮮な超新星と期待されます。
この銀河に典型的なIa型超新星が出現すると、極大は16.0等ほどになると期待されます。今後の光度の推移や、スペクトル型の判定が楽しみです。
(国立天文台 アストロ・トピックス)
山形市にお住いの板垣公一(いたがきこういち)さんが、いるか座の NGC 6928銀河の中に17.8等級の超新星らしい天体を発見しました。この発見は兵庫県の中野主一(なかのしゅいち)さんを通じて国際天文学連合に報告されました。
この天体は、板垣さんが2004年9月17日12時過ぎ(世界時)、口径60cm望遠鏡を使って撮った、少なくとも10枚の画像に写っていました。翌9月18日の板垣さん自身による確認では、17.6等級の明るさでした。この超新星は 2004eo と命名されました。
超新星らしい天体の位置は以下のとおりです(上と同じなので省略します)。この天体は「NGC 6928」の中心から、東に59.1秒、北に6.5秒のところにあります。
この天体は、これまでに板垣さんが撮った2004年9月12日や9月8日、6月15日、2002年7月30日の限界等級18.5等の画像のどれにも写っていないとのことです。また、写真星図「デジタルスカイサーベイ」にも該当位置に星はないとのことです。このことから、爆発からあまり時間の経っていない、新鮮な超新星ではないかと期待され、今後の光度の推移や、スペクトル型の判定の楽しみな超新星です。
板垣さんの超新星発見は、2004年7月の「2004dj」以来で、通算11個目、今年だけでも5個目の超新星発見となりました。