探査機「カッシーニ」、土星の衛星ディオネとタイタンに接近

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【2011年12月20日 NASA (1)(2)

NASAの探査機「カッシーニ」が12月12日、土星の衛星ディオネへのフライバイに成功した。最接近時でディオネから99kmのところを通過し、薄い大気が存在するかどうかの探査を行った。


高度約8万kmのところから撮影したディオネ

高度約8万kmのところから撮影したディオネ。クリックで拡大(提供:NASA/JPL/Space Science Institute。以下同)

9月14日に撮影した衛星タイタン

以前のフライバイで、9月14日に撮影した衛星タイタン。タイタンの地表から約190万km離れたところから撮影されたもの。クリックで拡大

NASAの土星探査機「カッシーニ」が12月12日と13日、それぞれ衛星ディオネとタイタンに接近・通過し、撮影を行った。

ディオネは土星の衛星系の中で4番目に大きく、その表面には多数のクレーターが発見されている。ディオネは衛星レアと同じように非常に薄い大気を持っている可能性があり、赤外分光器を用いた組成の観測や電波科学系の観測を行うことによって、それを探ることを目的としている。

一方イメージングチームはディオネの表面のうち、常に土星に向いている側の特徴的な地形を捉えることに成功した(画像1枚目)。細かい構造については2012年5月に再び撮影される予定である。

ディオネへのフライバイの翌日、今度は衛星タイタンへと接近した。3600kmのところまで接近し、大気のパターン変化を捉えることで、タイタンの北極圏が春から夏へと季節が移り変わる際の理解を深めることを目的とした探査が行われた。

1997年に打ち上げられたカッシーニは2度の計画延長を経て、2017年5月まで探査が続けられる予定である。

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