赤色矮星のハビタブルゾーンに地球型惑星
【2013年2月8日 NASA】
NASAの系外惑星探査衛星「ケプラー」の観測データを解析したところ、赤色矮星というタイプの小型サイズの恒星からほどよく離れたところ(ハビタブルゾーン)にある地球型惑星が見つかった。
米ハーバード・スミソニアン天体物理学センターの研究チームが、NASAの系外惑星探査衛星「ケプラー」の観測データを元に、天の川銀河にある赤色矮星64個の周囲にある95個の惑星候補について解析した。そのほとんどが地球型とは言えないサイズ・地表温度だったが、数百光年かなたに地球の2倍以下のサイズの惑星候補が3つ見つかった。
質量が小さく低温の赤色矮星は、太陽近傍でもっともありふれた種類の恒星だ。今回の結果から、研究者らはわずか13光年の距離にも地球サイズでかつ温度がちょうどよい惑星があるかもしれないと考えている。
赤色矮星のハビタブルゾーンは、太陽系に比べると中心の星から近い。ただし、近いために恒星のフレア(天体表面の局所的な爆発)や重力的相互作用などの影響を受けやすく、「ハビタブル」の定義が複雑な問題になるという。ケプラーチームのNatalie Batalhaさんら研究者は、「もし今回の研究で予想される惑星が太陽系のそばに見つかれば、生命に適した場所かどうかなど、その天体についてのより詳細に調査しやすくなります」と期待している。