ケレスの地図公開、謎の光点のあるクレーターにも正式名称
【2015年8月6日 NASA JPL】
クレーターの底から山の頂までの高低差は約15kmに及ぶ。「クレーターの深さや大きさは、土星の衛星ディオネやテチスに見られるものととてもよく似ています。これら氷の衛星は大きさや密度もケレスと似ていてます。ケレスの地殻に氷が多く含まれているということとも一致します」(ドーン・サイエンスチームのPaul Schenkさん)。
「ドーン」は現在、第3次探査に向け軌道を修正しているところだ。8月中旬からはこれまでの3倍も表面に近い高度1500km以下でケレスを周回し、画像の撮影やデータの取得を行う。
国際天文学連合により、ケレスのクレーターのうちまず18個の名前が承認された。ケレスの地形の名前は様々な文化における農耕に関係する神々から採用されることになっており、明るい謎の光点が存在するクレーター(直径90km、深さ4km)には、ローマの神「Occator」の名が付けられた。
〈参照〉
- NASA JPL: New Names and Insights at Ceres
- USGS Astrogeology Science Center: First 17 Names Approved for Features on Ceres
〈関連リンク〉
- NASA: http://www.jpl.nasa.gov/
- Gazetteer of Planetary Nomenclature: http://planetarynames.wr.usgs.gov/
- アストロアーツ 現象ガイド: 2015年7月27日 準惑星ケレスがいて座で衝
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