土星の衛星ハイペリオンの新画像
【2011年9月2日 NASA】
NASAの土星探査機「カッシーニ」が衛星ハイペリオンに接近し、これまで撮影されたことのなかった領域を撮影することに成功、その画像が公開された。
ハイペリオンは直径270km程度の小さな衛星で、その表面はスポンジのように穴だらけであることが知られている。その自転は非常に不規則で、次の接近時にどの領域が撮影できるか予想することも困難なほどである。
今回の接近では、これまでで2番目に近い距離となる約2万5,000kmのところを通過して撮影を行った。そして、これまで撮影されたことのない領域が写っていることがわかった。
この画像により、表面の測定を進めることができる。明るさの違いがわかれば表面の状態の違いがわかり、色の測定は穴と表面の物質の違いに関する情報を与えてくれるかもしれない。
前回の接近は2005年11月で、この時は約500kmの距離まで近づいた。「カッシーニ」の次のハイペリオンへの接近は今月16日を予定しており、この時は5万8,000kmまで接近する予定である。