探査機「メイブン」が火星到着 上層大気を調査
【2014年9月22日 NASA】
日本時間22日昼ごろ、NASAの探査機「メイブン」が火星を周回する軌道に入った。およそ1年間、火星の上層大気を調べる予定だ。
昨年11月19日(日本時間。以下同)に打ち上げられたNASAの火星探査機「メイブン」が、10か月の旅を経て火星に到着した。33分間のエンジン噴射で速度を落として火星の重力につかまり、火星を35時間周期で回る軌道に入ったことが22日11時24分に確認された。
本格的な観測が始まるのはおよそ1か月半後で、メインのミッション期間は1年間を予定している。「Mars Atmosphere and Volatile Evolution Mission」(直訳で「火星大気揮発進化ミッション」)というフルネームのとおり、火星の上層大気の組成や構造、太陽風から受ける影響などを調べ、大気や気候の変動の歴史から過去の火星環境を探る手がかりとする。
9月24日には、インドの火星探査機「マンガルヤーン」が到着する予定だ。また10月中旬には、サイディングスプリング彗星(C/2013 A1)が火星に大接近する。宵の空で輝く火星の話題が、しばらくにぎやかになりそうだ。