太陽に巨大黒点が出現中
【2014年10月24日 アストロアーツ】
10月19日ごろ太陽の東縁に現われた「活動領域2192」は、22日にはXクラスのフレアを起こし活発なようすを見せている。自転にともなって23日ごろには地球の正面に向いており、数日後には西縁に回り見えなくなる。
10月24日の巨大黒点。クリックで投稿ギャラリーのページへ(撮影:メルプンさん)
今回のようにとても大きな黒点は、平均的な視力があれば日食観察用めがねなどで見ることができる。以下を例に、製品の注意書きを必ず守って観察しよう。
- 肉眼や双眼鏡などで直接見ない
- 日食用めがねやプレートと双眼鏡を組み合わせて見ない。コンタクトレンズや普通のめがねを装着して日食めがねで観察するのは可
- サングラスごしに見ない。黒っぽくて透明でも、日食観察用以外のものは不可
- 日食用めがねを使う場合でも、なるべくじっと見つめない
その他、以下のような観察方法もある。
- 小さな穴を開けて太陽光線を通し、投影像を観察する(ピンホール法)
- 写真用のNDフィルターを望遠レンズ前に付けて、デジタルカメラのライブビュー画面でピント合わせモードの拡大で観察
→ アストロアーツオンラインショップ:太陽撮影用フィルター
月刊星ナビで「極大期の太陽」連載
星ナビ4月号から発売中の月刊星ナビ11月号(最終回)まで、「極大期に入った太陽を撮る/知る」を連載。
〈参照〉
- アストロアーツ:金環日食2012 太陽の観察方法と注意事項
〈関連リンク〉
- SWC宇宙天気情報センター: http://swc.nict.go.jp/
- アストロアーツ:
- 投稿ギャラリー 2014年10月 太陽の巨大黒点
- 天文の基礎知識: 太陽
- 星ナビ.com
- 月刊星ナビ 2014年3月号~11月号で「極大期の太陽を撮る/知る」連載
- こだわり天文書評:
〈関連ニュース〉
- 2014/09/03 - 太陽活動の観測継続へ支援を 京大天文台が呼びかけ
- 2013/07/24 - 太陽に現れた巨大コロナホール
- 2013/07/23 - 銀河宇宙線の「影」でさぐる太陽磁場
- 2013/02/01 - ふぞろいの磁場反転 今後の太陽活動に注目
- 2012/11/06 - 太陽フレアの発生原因となる磁場構造を解明
- 2012/09/20 - 17年の観測でわかった、太陽風と極域電波の関係
- 2012/05/31 - 太陽活動が20年間で低下 南北半球の周期ずれも
- 2012/04/19 - 「ひので」が太陽極域磁場の反転をとらえた
- 2012/03/09 - 太陽黒点の成長はトップダウン方式
- 2011/09/06 - 太陽の磁場サイクルに異変? 「ひので」の観測成果と黒点動画
- 2011/09/01 - 宇宙天気予報に役立つ? 黒点の発生を事前に察知
- 2011/03/04 - 太陽の黒点が消えた2年間の理由
- 2010/03/09 - 「ひので」、太陽黒点の発生メカニズムの矛盾を解決
〈関連製品・商品〉
関連記事
- 2024/10/23 天体望遠鏡とHα太陽望遠鏡の1台2役「フェニックス」新発売
- 2024/04/02 太陽の極は赤道に比べて7℃暖かい、「傾圧不安定波」の観測から判明
- 2023/12/22 2024年1月1日 初日の出
- 2023/12/11 100年前の黒点観測記録が太陽活動の長期変動の研究に貢献
- 2023/09/06 インド、初の太陽観測衛星の打ち上げに成功
- 2023/06/29 太陽の熱対流が磁場をねじり、フレアを起こす
- 2023/05/10 太陽フレアが生命の材料を作った可能性
- 2023/01/16 太陽黒点を自動で数える新手法
- 2023/01/11 一人で40年、世界屈指の安定性を誇る太陽観測記録
- 2022/11/22 実験室でミニチュア太陽フレアを生成
- 2022/09/20 太陽磁場の反転現象「スイッチバック」の謎を解明
- 2022/08/17 ガイアのデータで描く太陽の未来
- 2022/07/08 太陽コロナを効率的に加熱するマイクロフレア
- 2022/03/24 太陽型星では大気の加熱メカニズムは普遍的
- 2022/03/07 太陽コロナの特殊なイオンを実験室で生成
- 2022/03/04 第4回天文遺産に金星太陽面通過観測地と太陽黒点スケッチ群
- 2022/03/03 太陽表面の乱流運動を深層学習でとらえる
- 2021/12/24 1957-8年、太陽活動が観測史上最大級の時期のオーロラ国内観測記録
- 2021/12/15 若い恒星のスーパーフレアに伴う物質の噴出を初検出
- 2021/09/27 過去の記録からダルトン極小期の太陽活動が明らかに