大西さん、日本人3人目のISS船長に就任決定

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来年2月以降に実施される第73次の国際宇宙ステーション長期滞在で、大西卓哉さんがISS船長として指揮を執ることが決定した。日本人のISS船長は若田さん、星出さんに続いて3人目となる。

【2024年12月3日 JAXA(1)(2)

JAXAの大西卓哉宇宙飛行士は2025年2月以降に打ち上げ予定の「クルードラゴン」運用10号機(Crew-10)で国際宇宙ステーション(ISS)に向かい、第72/73次長期滞在クルーとしてISSに滞在する。そのミッションにおいて、大西さんが第72次長期滞在でフライトエンジニアを務めた後、第73次長期滞在でISS船長(コマンダー)として指揮を執ることが決定した。日本人のISS船長は、若田光一さん、星出彰彦さんに続いて3人目となる。

船長の責務以外にも、大西さんには「きぼう」日本実験棟での様々な実験などが任される。先月末に行われた記者会見(この時点では船長就任は未発表)で、大西さんは「昨年10月から訓練を開始して、もし“明日ISSへ行け”と言われたら、すぐにでも行けるくらいに仕上がっています。今回が私にとって最後のISS滞在になると思いますので、これまでの集大成として、全てのミッションを成し遂げて無事帰ってきたいと思います」と意気込みを語っていた。

記者のインタビューに答える大西さん
11月27日に実施された「大西宇宙飛行士のISS滞在中の「きぼう」日本実験棟での利用ミッションに係る記者説明会及び国際宇宙ステーション長期滞在に係る記者会見」で記者のインタビューに答える大西さん(提供:JAXA

《ISS船長就任への大西卓哉宇宙飛行士本人の抱負》

第73次長期滞在において、ISSコマンダーを拝命することになりました。この度の決定に向けご尽力くださった方々、またこれまでご指導ご鞭撻くださった方々に、この場をお借りしてお礼申し上げます。

私はチームの先頭に立ってグイグイと引っ張っていくタイプではなく、むしろチームのメンバーにはのびのびと動いてもらって自分は縁の下の力持ちとして全体を支えていくタイプのリーダーだと思っています。自分なりのスタイルで、精一杯職務に当たりたいと思います。

そして、私たち長期滞在クルーだけではなく、地上で私たちの滞在を支えてくださる全ての方々にとって充実したミッションになるよう、力を尽くして参ります。引き続き、応援よろしくお願いいたします。

クルードラゴン宇宙船に関する訓練を行う大西さん
(上)クルードラゴン宇宙船のコックピットのモックアップで訓練を行う大西さん、(下)クルードラゴン宇宙船のモックアップで訓練中の大西さん(一番右)ら、クルードラゴン10号機搭乗の宇宙飛行士4名(提供:SpaceX