大西さん、2025年ごろ2度目のISS長期滞在
【2023年11月14日 JAXA】
JAXAの宇宙飛行士でフライトディレクタも務める大西卓哉さんが、2025年ごろに約半年間、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在することが決定した。滞在中は、「きぼう」日本実験棟を含むISSの各施設の維持や保全に関わる作業や、科学実験等などのミッションをこなす予定だ。また、2024年ごろに予定されていたJAXA宇宙飛行士の油井亀美也さんのISS長期滞在時期が、2025年ごろへ変更されたことも発表された。
大西さんは2009年にJAXA宇宙飛行士候補者として選抜され、2011年に油井亀美也さん、金井宣茂さんとともに、ISS搭乗宇宙飛行士に認定された。その後、2016年にフライトエンジニアとしてISSに約4か月間滞在し、日本人として初のシグナス補給船のキャプチャを遂行した。2020年にはJAXAのフライトディレクタの認定を受け、以降「きぼう」日本実験棟の運用管制業務にも従事している。
2度目となるISS長期滞在の決定を受けて、大西さんは以下のように抱負を語っている。「この度、2回目のISS長期滞在に挑戦する機会をいただけることになりました。初飛行から帰還して約7年という歳月のあいだ、次の機会を見据えて『きぼう』日本実験棟のフライトディレクタ業務をはじめ、様々な経験を積んでまいりました。これまでの知見を結晶させてこの先の訓練、そして長期滞在に向けて邁進してまいります」。
《宇宙航空研究開発機構 山川宏理事長談話(抜粋、要約)》
この度、ISSの多数者間搭乗員運用会合の承認を得て、大西卓哉宇宙飛行士のISS長期滞在が決定し、皆様にご報告できることについて、大変喜ばしく思っております。
大西宇宙飛行士は、2016年に自身初となる宇宙飛行を行い、約113日間のISSでの長期滞在において「きぼう」日本実験棟での実験をはじめとした「日本にしかできないミッション」を確実に遂行し、日本がISS計画の根幹を支えるパートナーとして欠かせない存在であることを世界に示しました。帰還後は、宇宙飛行士の能力・技量維持に加えて、2020年からはJAXAフライトディレクタとして、「きぼう」日本実験棟の運用管制業務に従事してまいりました。
宇宙飛行士としての軌道上での経験と、ISSの円滑な運用を地上で支える側として培ってきた経験の、両方を備えているのが大西宇宙飛行士ならではの強みです。これを最大限に生かして、今回の長期滞在において存分にリーダーシップやチームワークを発揮してくれるものと期待しております。
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