AstroArts Topics

太陽系

形成直後の地球表層は原始生命に苛酷な環境だった

2023/05/11
地球マントルと同等の試料を超高圧で融解させる実験から、マグマの海で覆われていた形成直後の地球表層は、有機分子の生成率が低い酸化環境で、生命にとって非常に苛酷だったことが示唆された。

太陽フレアが生命の材料を作った可能性

2023/05/10
生まれたばかりの太陽は暗かったが、激しく活動して高エネルギー粒子をばらまいていた。その一部が地球に飛来し、大気に作用して生命の材料となるアミノ酸を生成していた可能性が、実験で示唆された。

日本の歴史資料から読み解く太陽活動の周期性

2023/05/02
日本の文献に残された過去1400年にわたる「赤気(オーロラ)」 の記録からは、太陽活動と地磁気の基本的な変動パターンが読み取れる。同時に、天変地異に対する当時の人々の反応もうかがえる。

リュウグウ粒子に残る、穏やかな天体衝突の記録

2023/04/25
探査機「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星リュウグウの粒子サンプルから、比較的弱い圧力を受けた痕跡が見つかった。リュウグウが経験した天体衝突は、大量の岩片をまき散らすようなものではなかったらしい。

木星氷衛星探査機「JUICE」打ち上げ成功

2023/04/17
ヨーロッパ宇宙機関が主導し、日本などが参加する木星氷衛星探査機「JUICE」が4月14日に打ち上げられ、木星の氷衛星エウロパ、カリスト、ガニメデを目指す8年の長旅を開始した。

リュウグウでアミノ酸が生成された痕跡

2023/04/06
小惑星リュウグウから得られた2つの粒子を比べた結果、液体の水が存在する環境でアミノ酸を合成する反応が、かつて小惑星で起こっていた証拠が見つかった。

木星と土星の共鳴が鍵、地球型惑星と小惑星帯形成の統一シナリオ

2023/04/03
かつて木星と土星の公転周期が2:1の平均運動共鳴に近い配置だったと仮定することで、地球型惑星と小惑星帯の形成を初めて同時に説明できる新しいシナリオが、数値シミュレーションで見つかった。

国際隕石学会、120年前に落下した「越谷隕石」を登録

2023/03/30
1902年に埼玉県に落下した隕石が小惑星に由来するL4普通コンドライトと分析され、「越谷隕石(Koshigaya)」として登録された。国内54個目の登録となる。

小惑星リュウグウに核酸塩基とビタミンが存在、過去には水による変性も

2023/03/29
小惑星探査機「はやぶさ2」が回収したリュウグウの試料から、核酸塩基の一種ウラシルやビタミンB3が検出された。また、小惑星の形成過程で活発な地質活動と衝突の繰り返しがあったこともわかった。

小惑星表面の粒子は予想外にくっつきにくい

2023/03/29
隕石物質の破片を使った実験から、小惑星粒子の付着力は従来の想定よりもずっと弱いらしいことがわかった。小惑星の表面物質が移動しているという探査結果とも合う成果だ。

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リュウグウ試料から2万種の有機分子、固体有機物を検出

2023/02/27
小惑星リュウグウの試料から、新たに約2万種類の有機分子や黒い固体有機物が見つかった。生物由来のアミノ酸に特有の左右構造の偏りは検出されなかった。

リュウグウの始原的物質は太陽系で最初期にできたものかも

2023/02/27
小惑星リュウグウの試料に含まれる「コンドリュール」と「CAI」という始原的な物質の特徴が詳しく分析された。これらの物質は太陽系で最初期にできたものかもしれない。

南極隕石が明らかにした月の火山活動の変化

2023/02/20
南極で採取された月由来の隕石が、アポロなどが過去に回収したものとは異なるメカニズムで形成された玄武岩であることがわかった。月の火山活動の形態は多様だったことを示唆する結果だ。

太陽系外縁天体クワーオアーに環を発見

2023/02/15
系外惑星観測衛星「ケオプス」と地上望遠鏡で太陽系外縁天体クワーオアーによる恒星食を観測したデータから、クワーオアーが環を持つことが明らかになった。

木星の衛星を新たに12個発見、計92個に

2023/02/15
すばる望遠鏡などを用いた観測から、木星の衛星が新たに12個発見された。木星の衛星の数はこれで計92個となり、土星の83個を上回って太陽系最多となった。

火星の砂嵐が大気を酸化させた可能性

2023/02/06
火星で砂嵐が発生すると、水に由来する水素ガスの流出が促進されることが知られていたが、水を構成するもう一つの要素である酸素は、逆に流出しにくくなる可能性が明らかになった。

金星の大気は太陽風を阻む

2023/02/01
相次いで金星スイングバイした水星探査機「ベピコロンボ」と太陽探査機「ソーラーオービター」の観測により、金星へ吹き付ける太陽風が予想以上の高度で滞留していることがわかった。

イトカワは衝撃を吸収する大きなクッション

2023/01/31
小惑星イトカワは一枚岩ではなくラブルパイル(がれきの寄せ集め)だが、誕生から少なくとも42億年になることがわかった。クッションのように衝撃をやわらげることで衝突に耐えてきたらしい。

リュウグウの炭酸塩は太陽系誕生の180万年後にできた

2023/01/25
小惑星リュウグウの試料の分析から、リュウグウの母天体は太陽系誕生のわずか約180万年後までには形成されていたという結果が発表された。

隕石の有機物が物語る過去の火星環境

2023/01/18
火星から飛来したと推定され、2011年にモロッコの砂漠に落下した「ティシント隕石」から多様な有機物が検出された。そこからは昔の火星における地質活動の様子が読み取れる。