野口さん、5か月半ぶりに無事地球へ帰還

【2010年6月2日 JAXA

日本人宇宙飛行士 野口聡一さんら3名の宇宙飛行士が搭乗したソユーズ宇宙船(21S)が、カザフスタン時間(以下同様)6月2日午前9時25分(日本時間午後12時25分)、カザフスタン共和国に無事着陸した。


(無事帰還した野口聡一さんの画像)

無事帰還した野口聡一さん。クリックで拡大(提供:JAXA/NASA)

昨年12月21日にソユーズ宇宙船(21S)で国際宇宙ステーション(ISS)へ向かった野口聡一さんが、長期滞在の任務を終え、6月2日午前9時25分(日本時間午後12時25分)、ほか2名の宇宙飛行士とともにカザフスタン共和国に着陸、無事地上に帰還した。

野口さんら宇宙飛行士3名は、着陸直後から元気なようすを見せており、医療テントへ移動して行われた検査でも、健康状態に問題はなかったようだ。

野口さんはISS長期滞在中に、日本をはじめ各国のモジュールから構成されるISSシステムの運用や維持管理にあたるとともに、ISS組み立てミッションにおける共同作業にも参加。そのほか「きぼう」日本実験棟をはじめ、欧州実験棟「コロンバス」および米国実験棟「デスティニー」で数々の実験もこなした。

また、今年4月にスペースシャトル「ディスカバリー号」でISSへ向かった日本人宇宙飛行士 山崎直子さんとともに、ディスカバリー号が運搬した補給物資や実験ラックなどの移設や設置作業も協力して行った。

さらに、滞在中の先月16日には、野口さんの宇宙滞在日数が累計160日間となり、これまでに若田光一さんが持っていた159日間10時間46分という日本人最長宇宙滞在記録を更新した。

着陸後の野口さんのコメントおよび帰還に寄せたご家族のコメントを以下に紹介しよう。

《野口聡一さんのコメント》

無事にカザフスタンに着陸し、ハッチを開いた時の空気がすがすがしく感じられました。半年間にわたって応援していただいた日本の皆様に改めて感謝いたします。

JAXA宇宙飛行士 野口聡一

《野口夫人のコメント》

皆様の応援に心よりお礼申し上げます。5ヶ月半、クルーや支援チームに恵まれ、安心して見守ることが出来ました。早く夫に会って、ねぎらいたいです。

野口美和(のぐちみわ)

《野口聡一さんの父 野口幹夫さんのコメント》

無地着陸したようでほっとしております。6ヶ月の間皆様の厚いご支援ありがとうございました。今回は彼が仕事の合間をみて、地球の各地の美しい姿の写真をツイッターで刻々と伝え、世界中の25万人を超える人々が熱心にフォローされたこともうれしいことでした。

今後とも国際宇宙ステーションの活動を支援してください。

2010年6月2日 野口聡一の父 野口幹夫(のぐちみきお)(75歳)