宇宙ステーション輸送機「こうのとり」が「電波功績賞」を受賞
【2011年6月21日 JAXA (1)/(2)】
宇宙ステーション補給機「こうのとり」(HTV)プロジェクトが「HTV近傍接近システム通信技術の開発」により「電波功績賞 総務大臣賞」を受賞し、6月10日の電波産業会で表彰式が行われた。
「こうのとり」プロジェクトでは、データ中継衛星を経由する長距離通信と、国際宇宙ステーション(ISS)とのランデブー制御の超近距離通信を行うための近傍接近通信システムが開発され、その技術が米NASAでも採用されている。今回の受賞は、電波を有効に利用した宇宙通信システムの実用化に大きく貢献したことが評価されたもので、開発に深く携わった三菱電機(株)と共同での受賞になる。
同プロジェクトはこの他にも、4月11日に「軌道上有人施設へのランデブドッキングと補給技術に関する研究」が評価されて文部科学大臣科学技術賞を受賞、また4月15日には航空宇宙の発展に新境地を拓いたとして日本航空宇宙学会賞技術賞(プロジェクト部門)を受賞するなど多くの表彰を受けている。
「こうのとり」は、日本が開発した国際宇宙ステーション(ISS)への輸送機として2009年9月に技術実証機が打ち上げられた。今年1月〜3月には2号機のミッションも無事完了し、今後も年1機ペースでの運用が予定されている。