大西さん、七夕フライトで宇宙へ

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日本人宇宙飛行士の大西卓哉さんら3人の長期滞在員を乗せたソユーズ宇宙船が7日午前、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられた。9日午後に国際宇宙ステーションに到着予定となっている。

【2016年7月7日 JAXA

大西卓哉さんたち3人が搭乗したソユーズ宇宙船(47S/MS-01)は、カザフスタン共和国バイコヌール宇宙基地から、現地時間の7日(木)7時36分(日本時間10時36分)に宇宙へ飛び立った。ソユーズは順調で安定に航行し、10時46分に無事、地球を周回する軌道に入った。

ソユーズ宇宙船の打ち上げ
ソユーズ宇宙船の打ち上げ(提供:JAXA/NASA/Bill Ingalls)

打ち上げられたソユーズの内部。右が大西さん
打ち上げられたソユーズの内部。右が大西さん(提供:JAXA/NASA)

ソユーズは約2日間の飛行の後、日本時間9日(土)13時22分に国際宇宙ステーション(ISS)へドッキングする予定となっている。入室は15時50分ごろで、ライブ中継も予定されている。

大西さんは2009年に宇宙飛行士候補に選ばれ、過酷な訓練を経て2011年に、航空会社の元パイロットとしては日本人初の宇宙飛行士となった。2013年にはISS補給機「こうのとり」4号機ミッションで、地上管制官(CAPCOM)を務めてミッション成功に貢献。同年11月にISS長期滞在クルーに選ばれ、ソユーズのコマンダー補佐に任命された。そして、今年5月に宇宙飛行士としての最終試験に合格した。

大西さんの今回のミッション・テーマは「信頼を、さらに強く。日本にしかできないことがある」だ。約4か月間のISS滞在中、日本しか所有していない実験装置を使って、微小重力環境がマウスに与える影響を調べたり、微小重力下できれいなタンパク質の結晶が生成されることを利用した実験を行って薬の開発などに貢献する実験を行ったりする。