ウルティマ・トゥーレの鮮明な画像
【2019年1月30日 ジョンズ・ホプキンズ大学応用物理学研究所】
ニューホライズンズは1月1日の14時30分ごろ(日本時間)に、太陽系外縁天体2014 MU69「ウルティマ・トゥーレ」をフライバイ(接近通過)して探査した。画像は最接近の7分前に、6700kmの距離から多色可視光線撮像カメラ「MVIC」を使って撮影されたものだ。オリジナル画像は解像度が1ピクセルあたり135mで、これまでに公開された中で最も鮮明な画像となっている。
この画像から、上部の昼夜境界線に沿った部分について、直径700mほどの小さな窪みがたくさんあるといった詳細な形が明らかになっている。これらの窪みが小天体の衝突でできたクレーターなのか、あるいは地形が崩れたり内部から揮発性物質が噴出したりしてできたものなのかは不明である。
2014 MU69は大小2つの球が合体したような形をしており、その表面には興味深い明暗模様が見られる。模様の起源はわかっていないが、この天体が約45億年前にどのように形成されたのかに関わる手がかりとなるものかもしれない。また、2つの球の結合部分に見られる明るい「えり」のようなところは、最も目立つ特徴の一つだ。小さいほうの球には直径約7kmの凹地も見られる。
現在ニューホライズンズは地球から約66億4000万kmの距離にあり、時速5万km以上で太陽から遠ざかっている。探査機から送信される信号は、6時間9分かかって地球へ届いている。「今回の画像は情報だけでなく、新たな謎ももたらしました。今後、表面の色がもっとよくわかる高解像度の画像が届くので、多くの謎の解決に役立つと期待しています」(ニューホライズンズ主任研究員 Alan Sternさん)。
〈参照〉
- Johns Hopkins University Applied Physics Laboratory:New Horizons' Newest and Best-Yet View of Ultima Thule
〈関連リンク〉
- New Horizons:
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