国立天文台のALMA(アルマ)計画の近況
【2006年12月13日 国立天文台 アストロ・トピックス(262)】
国立天文台が進めているALMA計画の近況報告をご報告します。最新情報については ALMAのホームページ: http://www.nro.nao.ac.jp/alma/をご覧ください。
《近況報告》
文部科学省からALMA計画の推進に関して来年度分として39億7900万円が要求されました。これに対して今年も例年と同様に総合科学技術会議による評価が行われ、ALMA計画の評価は例年どおりS-A-B-CのうちのAランク(重要な施策等であり、着実に実施すべきもの)として位置づけられています(参照: 平成19年度概算要求における科学技術関係背佐久の優先順位付けについて、PDF形式)。
チリ現地の状況は、標高5050メートルでの山頂建物の建設工事が引き続いて行われており、外装工事はほぼ完成し、内装工事が重点的に進められ、相関器用の空調設備の取り付けなどが行われています。この建物は完成の暁には世界でも有数の標高にある近代的な鉄骨建物になる予定で、その中に収められる相関器も世界有数の演算速度を持つことになります。
一方、標高2900メートルの山麓施設の建設現場では、山麓建物の基礎工事やアンテナ組立エリアの整備などが進められています。山麓建物の建設現場には定点観測ウェブカメラが設置されており、現地の日中にはリアルタイム画像をAtacama Large Millimeter Arrayから見ることができます。また、現地の夜には星座カメラ“i-CAN”を使って山麓施設からの夜空を楽しむこともできます。月が出ていない時間帯には黄道光をとらえることもできました。以下、詳しくは、ALMAのニュースレターをご覧ください。
注:このアストロ・トピックス(262)の原文は、ALMAニュースレター(2006年秋号)をもとに、広報室で編集しなおしたものです。