4回目の船外活動で3度目の正直、ISSの太陽電池パドル収納
【2006年12月19日 NASA Space Shuttle News】
国際宇宙ステーション(ISS)の組み立てミッションを行っていたスペースシャトル ディスカバリー号(STS-116ミッション)のクルーは、当初の予定にはなかった4回目の船外活動を米国中部標準時間(CST)18日(日本時間19日)に行った。この船体活動によって、難航していた「P6トラス」の太陽電池パドル(細長い太陽電池パネルおよびその支持部)の収納に成功した。
STS-116の最大の目的は、ISSの電源系統を切り替えることだ。これまで、ISSの電源は暫定的な位置に据え付けられたP6トラスの太陽電池パドルから供給されていた。今回のミッションでは、最終予定どおりの位置に据え付けられた「P4トラス」の太陽電池パドルからの電源供給を開始し、その際妨げとなってしまう「P6トラス」の太陽電池パドル(片側)を折りたたむことになっていた。
しかし、CST13日に船内からの操作でパドルを折りたたもうとしたところ、ガイドワイヤーが引っかかったため半分しか収納できなかった。その後、CST16日に行われた3回目の船外活動では太陽電池パドルを直接揺らすなどしたが、結局3分の1が収納されずに残っていたのである。
4回目の船外活動は、6時間38分にも及んだ。Robert Curbeam飛行士とChrister Fuglesang飛行士は船内からの指示を受けながら、ワイヤーを引っ張る、絶縁ゴムをめくる、パネルのちょうつがいを押す、そしてパネルを揺らすなどあらゆる手を使ってパドルの完全収納に成功した。予定外の船外活動だったが、これによってCurbeam飛行士は「1回のスペースシャトル飛行中に4回の船外活動を行った初めての飛行士」というちょっとした記録を打ち立てた(Fuglesang飛行士は3回目)。
最大の山場を乗り越え、関係者の関心はディスカバリー号の帰還に向きつつある。