アイソン彗星の近日点通過まであと50日
【2013年10月10日 HiRISE】
アイソン彗星(C/2012 S1)の太陽最接近まで、あと50日となった。以前の予測より遅めの増光ペースだが、着実に明るさを増しており、尾も伸びてきている。今月15日には、最初のハイライトともいえる火星とレグルスとの接近を迎える。
アイソン彗星は11月29日(日本時)の太陽最接近に向け、10月初めに火星軌道の内側まで入ってきた。ちょうど火星も軌道上で接近しているので、NASAの「マーズ・リコナサンス・オービター」(MRO)やヨーロッパ宇宙機関(ESA)の「マーズエクスプレス」など、火星で稼働中の探査機による観測も行われている。
地球からは、未明の東の空でやはり火星のすぐそばに見えている。眼視での明るさは現在11等前後で、当初の予測より暗いためその動向を心配するむきもあるが、確実に明るさを増してきている。
彗星と火星は並走するようにしし座を移動し、10月15日はしし座の1等星レグルスに接近する。アイソン彗星がもっと明るければ双眼鏡で一度に見ることができるが、眼視観測するためには望遠鏡が必要になるだろう。それでも1.6等の火星と1.4等のレグルスが並ぶさまはよい目印になるし、望遠レンズでの撮影チャンスでもある。
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