国際宇宙ステーション、ノーベル平和賞に推薦の動き
【2014年1月31日 RIA Novosti】
日本を含め世界15か国が共同運用する国際宇宙ステーションをノーベル平和賞に推薦する動きが、元米副大統領のアル・ゴア氏から露宇宙機関への提案をきっかけに広まっている。
高度400kmの上空を周回する国際宇宙ステーション(ISS)では、入れ替わりで訪れる各国のクルーが寝食を共にしながら、微小重力環境を利用した実験に従事している。現在、JAXA宇宙飛行士の若田光一さんも、アメリカやロシアなどの宇宙飛行士とともに長期滞在中だ。
この「空飛ぶ実験施設」をノーベル賞平和賞にノミネートしようと、元米国副大統領で2007年の同賞受賞者のアル・ゴア氏が働きかけた。ロシア科学アカデミー副会長のLev Zeleny氏によれば、ゴア氏から話を持ちかけられたロシア連邦宇宙局が同アカデミーに支持を依頼し、アカデミー幹部がこれを承諾したという。ISS計画に加わる全ての関連組織・機関を推薦対象とする見込みである。
ノーベル平和賞は、議会・政府関係者、過去の同賞受賞者、ノーベル委員会メンバーなど一定の資格を持つ人物の推薦により候補が認定され、2月1日までの申請分が同年の選考対象となる。
ISS計画は米レーガン大統領による1984年の演説発表から正式にスタート。ソビエト連邦崩壊から2年後の1993年にはロシアが参加を表明し、1998年に最初のモジュール「ザーリャ」が打ち上げられた。その後「きぼう」日本実験棟のパーツも含め40数回の組み立てフライトを経て2011年7月に完成した。
日本、アメリカ、カナダ、欧州の各宇宙関連機関を通じて世界15か国が参加しており、2024年以降まで運用を継続する方針が検討されている。
2度のフライトでISSを訪れたJAXA宇宙飛行士の野口聡一さんも、30日にツイッターで推薦への支持を表明している。